名古屋で台湾ラーメンを食べてきた
味仙
ついに辿り着いた本物はかなりシンプルで、それ故の風格がありました。
この美味しさは、希少な食材でもなければじっくりコトコト煮込んだダシでもないようです。
見てのとおり透明で、ほんのり醤油風味のスープはそれほどダシの旨味やコクを感じません。さすがに多少の野菜と鶏ガラは入っていそうですが、存在感は控えめです。
多くの人を夢中にさせる秘密は、上の写真で見えたまんま、丼の表面にあるようです。
ニラ、ひき肉、ニンニク、麺が乗っていて、特段どれが抜きん出ている訳ではなく、個性を持った食材のバランスに魅せられます。
強いて言えば、こんがりニンニク片が香ばしく、その影響でニラも香ばしい匂いを放ち、ひき肉の脂も香油のようになります。
やや大きめな唐辛子のカケラは豆板醤の風味に近く、その色と辛さが台湾ラーメンの方向性を打ち出しインパクトのあるものにしています。
なるほどこういうことなのかと、異郷の地で焦がれ続けてついに巡り逢った実物に納得しました。
あとのメニューはよく分からないけれど、ラーメンには餃子でしょ、ということで頼もうとしたら売切れだったので焼売にしました。
肉肉しい風味だけれどほどほどに柔らかく、辛いラーメンにピッタリでした。
もちろんビールを飲みますね。
瓶ビールとグラスが、相席用の大きな赤い丸テーブルに乗ります。
焼売を突つきながら辛いラーメンを食べて瓶ビールの幸せです。
そしてこのお店、味仙 今池本店は、ビルのフロアをブチ抜いて1階と2階でそれぞれホールのような広さは300人のキャパシティを持ち、訪れたのは22時半頃でしたが人足は途絶えることなく、中華料理屋独特の活気が漲っていました(営業時間は深夜2時まで)。
地元の人も観光客も、どちらも訪ねる店でしょう。
(2015年12月23日訂正: 訪ねたお店は今池本店ではなく、矢場店でした。誠に申し訳ございません)
飲んだ後にも食べたくなるし、やや小さめの器は明らかにその需要に応えています。
名古屋に用事があったなら、寄らずには帰れないお店となりました。