読むめし

口で咀嚼するたけでは足りず、観念でも食べ物を愛でようとする人間

西友のカレーを食べてみた 4 (ランキング発表)

ついに西友カレー「みなさまのお墨付き」シリーズの当面のラインナップをコンプリートし、ランキング発表の運びとなりました。


ではもう早速、第1位から行きましょう。

 

  • 第1位:ザグダールカレー

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万人に優しい西友カレーの、中でも優しい一品がトップを獲得しました。
ポイントは、チーズ風味としっかり緑色のペーストです。
ひよこ豆も入り粘性が高く、野菜感+チーズ風味+クリーム風味が贅沢で食べ応えがあります。

そのままルウだけでも食べたい。

 

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万人に優しそうな西友カレーが、その殻を最も激しく突き破った一品です。
しっかり辛いです。舌が痺れます。
サクサク食感としてクワイが入っているのも高ポイントで、野菜と挽肉の粒感が際立ち、カレーのエスニックな側面が発揮されています。ピチピチのご飯に合います。

 

  • 第3位:チャナマサラカレー

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これも西友カレーの中ではエスニックに大きく振れたほう。トマトの酸味が実体とともに感じられ、さらにひよこ豆の固形食感と複数のスパイスの風味があり、そこそこの辛さがあります。チャナマサラという食べ物を知らなかったけれど、Wikipediaで調べた内容からのイメージと味が一致しました。フルーティーでスパイシーです。

 

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優しいほうのやつです。優しさを極めた一つの答えがここにありました。なるほど、これが支持率・人気第1位のようです(何かの調査)。

ココナツミルクのベースに柔らかいスパイスが乗っています。シンガポールで生まれたというマッサマンカレーエスニック料理に慣れない外国人をも魅了したことが伺える味です。ココナツが苦手な人以外なら支持するであろう味です。

 

  • 第5位:ポモドーロカレー

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ポモドーロとはトマト、ならばミートソースをご飯に合わせちゃう感じ?という懸念は払拭され、トマト風味とトマト固形分を大事にしつつご飯に合うカレーになっていました。ビーフの風味も効いて、これが洋風の味わいの決め手となっています。パスタソースとしても使えるという説明にも納得。ご飯とパスタと、もちろんパンにも合うことでしょう。


以上のベスト5は、リピートの可能性ありです。

西友カレー、不味いものは一つもありませんでした。
人からもらったら全部嬉しいよ。

ただ、150円(3つのスタンダードカレーは85円、残念ながら味でTop5入りならず)という価格から、ドラッグストアに売っている70~100円の市販のレトルトカレーに比べて美味しいかという観点で言わせていただくと、このようになります。


尚、このランキングおよび各記事にある感想は「カレーを食べるならスパイスに殴られ、ハーブに吹き飛ばされたい」人間が書いたものなので、別の人が評価したら真逆の結果になるかもしれません。

 

私の好み、あるいはカレーの美味しさというのは西友の「みなさまのお墨付き」の方向性とは相容れない部分もあるでしょう。


カレーの好みは大きく別れるものだと思いますので、好き勝手に語るぶんには楽しいですね。

どうやったら売れるかを考えることになると難しくなりますが、このシリーズのような多品種展開はその答えの一つなのでしょう。

 

ごちそうさまでした。

 

西友のカレーを食べてみた 3

西友カレー、コンプリートしました。

 

前回のブログから残り3種でした。
計画性というか見通しがなくてすみません。

今回は3種類のみのレビューとなります。次回で私的ランキングを発表いたします。

さあ行ってみよう。


・チャナキチンカレー (150円)


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 意外にもしょっぱさが先に来ました。エビペーストというかアメリケーヌソースのような風味を感じるけれども、たぶん気のせいです。具材はチキンですが、固形分はほとんど確認できません。「チャナ」はひよこ豆ということですが、溶けているのでしょう、全体的に芋や豆っぽい舌ざわりはあります。酸味は無く、前に食べたチャナマサラと名前は似ていますがほぼ別物でした。クリーミーで芋豆っぽいもったりさがあってしょっぱい、独特の味ではあります。


・バターチキンクリーミーカレー (150円)


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うーん甘やかでございます。皆さまに優しい西友のカレーがバターでクリーミーというのだからそりゃ甘いですよね。ちょっぴりトマトの酸味もあり、ウスターソースっぽい風味もあり、「洋食」という単語が浮かぶ味です。普通寄りではあるのですが、甘くクリーミーな個性は確認できます。ルウのとろみは普通タイプで、固形分は少しのチキンのみ。そういえば、バターチキンは元々インド料理だけど、これはもう完全に洋食の味です。


キーマカレー中辛 (150円)


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 ついにラストです。良くも悪くも普通の無難なキーマカレーです。中辛ということで、パッケージにも書いてあるカルダモンでスパイスの存在を出していると思いますが、西友カレーシリーズでおなじみの風味となりました(実はカルダモンよく知らないけど、多分この、舌には刺激を与えず上方に揮発的に広がる風味だと思います)。固形分はひき肉と人参・玉ねぎのつぶつぶが認められます。辛口キーマのほうに入っていたクワイはこちらにはありません。普通に美味しいキーマカレーで、他の市販のレトルトカレーとの違いは、ルウの野菜の粒粒感が感じられることです。野菜を摂取しているのを感じられます。

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 以上で完了です。
 ラストが「普通」ばかりで尻すぼみな印象となり、一発逆転とか急転直下の展開が無かったのが記事としては残念ですが、これが現実です。

 

 食べた順番は、なんとなく気になったものから順に4回ほど分けて購入し、その日の付け合せに合うものが最優先、その次は直近の食事の内容とかぶらないことを優先しました。

 

 感想の流れを概観すると、


なーんだ、カレーのタイトルはエスニックでも、味はだいぶ普通に寄せてるなー

その中では個性を出そうと健闘しているのもある

万人に受け入れられるという方向性の真ん中にあって、それを生かした味もある

 

という感じです。


あ、ここでまとめちゃった。
次回の総括編、どうするんだ。

えーと、次回ランキング、お楽しみに!

 

西友のカレーを食べてみた 2

西友のカレーを食べてみた第2弾でございます。

 

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 ルウはしゃびしゃび気味でした。ココナツの風味と素材の甘み優しく、西友カレーの特徴である「無難にまとめる」方向が、ここでは良いほうに作用しています。主張が激しいはずのアジア系のスパイス・ハーブが甘くまろやかにまとまっています。具材はジャガイモもチキンが大きめのカットで数個入っていて、これはこれでアリです。

 

  • チャナマサラカレー (150円) 

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 一口目でかなり酸味がきて、個性を出そうという意志を感じました。しかしトマトの酸味なので親しみやすいです。ルウはもったり気味で、固形物はひよこ豆のみですが、ほぼ溶けているトマトや玉ねぎもたまに確認できます。チャナマサラのチャナはひよこ豆で、マサラがカレー的な料理の意味なんですね。それで酸味と辛味が特徴なんですって。なるほどネットで調べた特徴とこのカレーは合っています。スパイスの方向性は他と似ていますが、酸味で個性が出ました。フルーティーかつしっかり辛いです。

 

  • ソテードオニオンとまろやかハニーのカレー (85円)

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 んまあ甘い。西友の万人にやさしいカレーの甘口ですからそれは大いなるいたわりの優しさです。味は前回ご紹介した85円の赤(辛口)、緑(中辛)と同じ系列です。レトルトカレーの真ん中で、深みは無く、甘口はスパイスの広がりも抑えられて、いっそう甘さが加わっています。

 

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 これまでナメていた子供にパンチを食らったような痺れの辛さが来ました。さすが麻辣を名乗るだけあります。クワイが3mm角ぐらいのキューブで入っており、サクサクした食感の具材はカレーの中では珍しいものになっています。ほかに認められる固形分はひき肉です。唐辛子成分は赤いオイルが表面に滲む形で見え、舌には「麻」、鼻に抜けるのは「辣」の、麻婆豆腐の風味です。ちゃんと辛いです。

 

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 すっごい普通。怒涛の普通さ。西友の赤・緑・黄色の85円ラインナップよりも普通の味です。生クリームに特色を持たせたかったらしいけれど、普通のカレーとして馴染んでいて特に感じられません。具材は固形がほぼ見当たらず、ビーフの繊維らしいものが少しあり、トロトロの玉ねぎがたまに認められる程度です。じっくり煮込んであるということでしょう。甘さと安心感をカレーに求める人におすすめ。

 

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 今回はここまでにしましょう。

 カレーを食べたらスパイスに殴られたい私にとって、西友の万人受けの方向は相容れないものがありますが、それを自覚しつつのレビューで評価は両極端に触れました。

 

 さてどうやら、残りはあと3,4種類のようです。
 認識している限りの種類をコンプリートしたら、自分なりのランキングを発表しようと思います。

西友のカレーを食べてみた。

けっこうな種類が出ているのです。

未だに全容は把握できず、というか食べているそばから種類が増えているのかもしれません。

 

なので全種類を網羅する完全レビューはできませんが、ここでは食べた順番に感想を書いて参ります。

 

ちなみに西友は、自宅からそれほど近くはないのですが、PBのカレーがあるという話を聞いて行ってみました。

 

さてトップバッターは、見た目のインパクトが最も大きかったこちらです:

  • レモンクリームカレー (150円)

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クリーミーさが特徴でした。レモン要素はルウの色がメインで、風味と味は微かに地平線の彼方にあるのかなーという程度で、辛さはほぼ無し(辛さ指標2)。もちろん味はカレーであり普通に美味しく、レトルトカレーの変わり種としての面白さはあるけれども、個人的にはもうちよっと変化球成分を極端にしてほしかったです。
上の写真のパクチーは別途用意したものです。合いました。

 

  • ソテードオニオンと焙煎香辛料のカレー (85円)

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中辛の設定だが、ほぼ辛さを感じず、かすかにあるかな程度・・・と思っていたら、数分後にじわじわきました。
食べ始めにふわっと胡椒やシナモンを初めとしたブレンド香辛料の香りが広がるのが独特ですが、味は普通のまろやかな味のレトルトカレーです。ジャガイモと人参の固形がけっこう入っているのは嬉しいです。
味に深みはありませんが、上に広がるスパイスの香りと数分後に伝わる辛さがちょっぴりエキゾチックで、85円のコスパはそこそこ良いです。

 

  • バターチキンカレー (150円)

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うーん普通のレトルトカレーです。僅かにバターが香るかな。ルウの色は赤いけれども激しい辛さは無く、固形物はチキンのみです。普通に美味しいけれど、150円で普通のレトルトカレーの味ならもっと安いものを選ぶかなあ。

 

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しゃびしゃびのルウで、これまで食べた西友シリーズのどれよりもエスニック度は高かったです。確認できる具材はナス、タケノコ、唐辛子、鶏肉。レモングラスの風味が明確で、ココナツ風味もあり。エスニック度ではいなばのグリーンカレー缶のほうが強いが、こちらは野菜の具材がしっかり入っているアドバンテージがあるかも。

 

  • レッドチリカレー (85円)

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第一印象は塩味控えめ。辛さが舌全体にふわっときて、先に紹介したソテードオニオンカレーの辛さ増し版といった味で、ざっくり言うとこれも普通のレトルトカレーです。唐辛子的なチリ感は特になくて、胡椒気味の辛さがあります。

 

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やっぱり味はもうさ、これまでの結果からだいたい予想できるのだけど、なにしろスープスタイルですから、普通のレトルトカレーからは離れることができました。味はけっこう良く、様々な食材が溶けたエキスの味がして、液体でズズーっと飲めて胃が欲している感覚はあります。写真では全然見えないけど具材も他のカレーより大きくニンジン、ジャガイモ、鶏肉です。風味の中心はどうにもこれまでのシリーズと同じですが、やさしいエキス的な液体には滋養を感じます。

 

  • ザグダールカレー (150円)

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まず袋からルウを出すときに驚いのが、粘性が高いことでした。わたくしこの時に限って開け口を小さめにしてしまったので、あちちちとなりながら袋を絞りました。一口食べたところ、クリームとチーズの風味がしっかりしていて濃厚です。固形分はひよこ豆ですが、固形分とか関係ないくらいルウ自体がモッタリしてほうれん草の粒粒が確認できます。これは安いレトルトカレーのラインナップにはないパターンで、ちょっとした贅沢感もあり満足度が高いです。辛味のパターンは他と同じですが、これは再度買いそうです。暫定1位です。

 

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以上、今回はここまでです。

 

お気づきの方はいるかもしれませんが、無印良品カレーとの比較をしていませんね。

なんというか、無印良品のはガチすぎて比較どころではないというか、西友カレーは無印カレーのジェネリック版とあえて言ってみます。

西友カレーのパッケージの裏にこのような図があるのですが、


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消費者の70%の支持を得るという作業によって、味が真ん中に寄るのでしょう。

それはそれで一つの方法だと思い、それなりに楽しませていただいております。

 

2020年の夏

8月が終わります。

と、この記事を書きかけて、8月31日に寝落ちして書き終わりませんでした。本日は9月1日ですが、8月31日の日付で公開させてくれー

 

 

ほとんどの人にとって2020年の夏は良くも悪くも特殊だったなあと、あとで振り返ることでしょう。

 

そんな夏の記録をここで記しておこうと思った次第です。

 

まずこの夏の特徴の筆頭は

・ほとんど自宅にいた

ことです。

 

仕事は在宅勤務がベースとなり(たまに出社)、プライベートでも普段から人と会わない私が、いっそう人と会わなくなりました。


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上の写真は、顧客との電話会議中に回線の向こうから聞こえた鳴き声から犬の姿を想像して書いたものです。

 

人と直接会わなかったが良いか悪いかという気持ちはさておいて、というか引きこもりの私にとっては気楽で良かったのですが、事実ベースの特殊性を挙げていきます。

・氷の袋を何度も買った

冷凍庫に製氷器もなく、そんなに多く消費する訳でもなしといつもはコンビニで氷を買っていたのですが、今年はアホみたいに消費し週に1~2袋を買うためコンビニでは割高になり、クーラーボックスを持って安いスーパーで購入することにしました。

 

さてここで現在住んでいる横浜の困ったところを紹介しますと、

  • 古い住宅地には商業用地が無い
  • 急な坂が多く、激しいと階段になり、自動車が通行できない箇所がけっこうある

この条件が揃うと、真夏はアイスクリームを買って家に帰るまでに溶けます。

 

うちからコンビニまでもそこそこの距離がありますが、さらにスーパーやドラッグストアは遠いので、安いものを求めるときは装備が必要になります。

しっかりしたリュックを背負い、クーラーボックスを持って行きます。

 

ここで自分にとっても今年の夏の特徴ですが、
・飲み物をめっちゃ買う

特にお茶、あと炭酸水も大きめのボトルで買うぐらいよく飲みました。
お酒は・・・家飲みの分が多少増えたかな。

しっかりしたリュックにお茶と炭酸水、あとビール缶とワインのボトルを入れて背負い、クーラーボックスに氷を入れて暑さの中を歩く。
これが今年の夏に何度も繰り返されました。


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去年こんなじゃなかったよ?

これも新型コロナの影響です。
去年まで、平日はオフィス、休日は散歩で遠方をさまよったりファミレスでブログを書いていたりしたんですね。
オフィスで水は無料だったので、こうして振り返るとめっちゃ飲んでいたようです。

 

以上、今年の夏の特殊性、ついでに横浜の生活でした。

 

地味かよ。

 

あ、そうだ、あと

・余った野菜を浅漬けまたは酢漬けにする

フローがレギュラー化しました。


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さらに地味かよ。

 

海も花火も無い夏だった。
私には元からありませんでしたけど。