読むめし

口で咀嚼するたけでは足りず、観念でも食べ物を愛でようとする人間

横浜の紫陽花 保土ヶ谷公園〜三ツ沢〜滝の川そして反町まで

6月に入りましたが、あえて鎌倉ではなく横浜です。すみません。

 

6 月2日(土)は、保土ヶ谷公園からスタートです。

 

それほど派手に紫陽花が群生している訳ではありませんが、ぽつぽつあります。
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みてみて、ちょっと変わった花弁
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これも珍しくない?
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それほど派手ではないのでほとんど人もいませんが、そのおかげで自分のペースで眺めることができます。
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からの、丘を下って帷子川を越え、えげつない坂を登って三ツ沢公園へ。

 

三ツ沢公園自体には大した紫陽花はありませんでしたが、
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三ツ沢公園の北に位置する豊顕寺(ふげんじ)の紫陽花にはポテンシャルがありました。

 


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豊顕寺の裏手にある市民の森、紫陽花はまだ開花していない株が多く、人影は全くありませんでした。
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来週か再来週が見頃かな?

 

そこから北西にある、滝ノ川あじさいロードへ。

 


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紫陽花、小径に沿ってけっこう続くよ。


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どんどん、2,3kmぐらいかな。
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終点の周りには何もないので、来た道を戻ります。
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豊顕寺まで戻ったら、今度は海の方角へ向かって三ツ沢せせらぎ緑道を辿ります。

紫陽花と瓦とアンテナ・・・好き・・

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ネッコ。三毛?キジ?トラ?猫であることは間違いないのだけれど、ちょっと珍しい毛色ミックスかも。
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せせらぎ緑道の横には急斜面があるのですが、水が削ってできたのですね。
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パラパラと紫陽花の株が点在しています。
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黒ネッコ
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反町駅付近まで来たら、東横フラワー緑道を少し北上し、東白楽駅の手前の公園で「滝の川せせらぎ緑道」を南下します。

 


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そういえば、豊顕寺の北西にある「滝ノ川あじさいロード」と反町付近の「滝の川せせらぎ緑道」は、3kmぐらい離れているのに名前が似ていて紛らわしいですね。

 

その間にある「三ツ沢せせらぎ緑道」も、実はタキノ川で、つながっているということなのでしょうか。

 

今や横浜の住宅街や道路に、真実も埋もれてしまいました・・・なんて、調べたら分かるのかもしれません。

 

あら、エレガントな色と形の紫陽花。
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この日は反町公園がとりあえずの目標地点としましたが、紫陽花は皆無でした。てへ
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再び反町駅へ戻り、東横線の上を辿る緑道を通って横浜駅まで歩きます。

私の好きな風景、歩行者専用トンネルの上に家の坂があるやつ。
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今日もおつかれ自分。
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さて本日のお散歩グルメは、保土ヶ谷公園と三ツ沢公園の間を流れ、えげつない坂を作ったと思われる帷子川の、ほとりにあるスーパー「いなげや」にてゲットした品です。

 

蒸し鶏と野菜の冷菜シリーズは、タンパク質と野菜が摂れるうえにカロリー低くて、前菜にピッタリよ。

冷たい日本酒でいただいちゃう。
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あと、りんご半分デニッシュが160円でお得だと思うの。
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いよいよ陽射しが強く、暑くなってきましたね。ご自愛くださいませ。

 

 

君は吉崎御坊を見たか

いやまあ私も具体的な場所を知っていた訳ではなくて、北陸方面へ旅しているときにスマホの地図で見つけて立ち寄ってみたのですけれども。

 

吉崎御坊、それはたしか、浄土真宗の北陸拠点だったはず。

という心当たりがあったのは、去年鎌倉市の勉強をしようとして鎌倉時代の新宗派の本をいくつか読んでいたからです。

 

浄土真宗の宗祖・親鸞は京都を追放になり、北陸へと流されたのでした。

baroclinic.hatenablog.com

鎌倉市について勉強しようとしていたのに、親鸞は鎌倉に来ていなかったというオチも付いた話ではありましたが。

冒険活劇としてとても面白い歴史小説でした。

 

親鸞の北陸の活動拠点が吉崎御坊・・・と思ったら、記憶違いでした。

親鸞は越後、現在の上越市付近で、吉崎御坊を拠点にしたのは親鸞の子孫である蓮如でした。

 

蓮如は、応仁の戦乱渦巻く時代にアグレッシブに布教した中興の祖です。 

さてさて吉崎御坊、どんな威容かと行ってみたら

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んん?

入口から看板がたくさんあってよく分からない。

どこへ向かえばいいのか?

むしろそれぞれの矢印が示すそれぞれの場所があやしく思えて、とりあえずスルーしてとにかく奥へ上る階段へ。この違和感の正体は、のちほどお坊さんの話で判明します。

ただ、奥へ続く階段の上は、間違いなく吉崎御坊のあった丘のようなのです。そこだけは確実なはず。

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蓮如さんの大きな像が、丘の上にありました。よかったよかった。

小高い丘から見渡すと、その場所は池?湖?川?に囲まれており、その向こうには海が見えました。

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ふと思いました・・・この地形は寺というより城に向いているのではないか?

蓮如は、戦うつもりだったのではないだろうか。

その予想は、数分後にお坊さんの話から裏付けられました。

この丘を下り、とりあえず何だか「いろいろな資料があるよ」と看板が招いている建屋へ入ってみると、お坊さんが数名の観光客に向けてお話をしていました。

途中から入ったため時間をずらす形で、後半は独占状態でお話を伺うことができました。

 

・丘の上にあった建屋は取り壊された(そりゃそうですよね、昔は)

・丘の上にあった建屋はお城か砦のようなもので、湖から河口を抜けてすぐ海へ出られた(貿易まで考えていたのかな?・・・ひょっとして独立国家を想定とか?)

・作家の五木寛之はこの風景が好きで、何度も訪れている(蓮如そのものをテーマにした小説を書いているのですね。あとで読んでみよう)

吉崎御坊の寺は、3つに分断されてしまった(これが看板乱立の違和感の正体だったようです)

 

等々、興味深いお話をたくさん伺うことができました。

 

 

海と川と湖が出会い、要衝になるポテンシャルがあったために、却って牽制されてややカオスな場所になっている吉崎御坊

行ってみて初めて分かることがある。訪れてよかった。

旅行の意義を感じた場所でした。

 

横浜 三渓園で5月の緑をば

空気が爽やかだったので、5月20日(日)は三渓園を歩いてきました。

 

三渓園横浜市本牧にある広い日本庭園で、日本の伝統的な建築物が多く配置されているのが特徴です。
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明治の末から大正時代に貿易で財を成した原三溪という人が、この場所に庭園を作ったのだそうです。

入園料は700円・・・そんなにしましたっけ。でも来ちゃったから払うわ。テヘ


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池にかかる橋から見た臨春閣。

この建物は元は1649年に和歌山の紀ノ川沿いに建てられた、紀州徳川家の別荘だったらしいです。

あと八代将軍吉宗もこの建物で遊んだとか。

既に暴れん坊だったのでしょうか。
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今では窓からの緑も美しい、静かな佇まいです。
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建物の裏手に回ると、アゲハが花の蜜を吸っていました。


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新緑の庭園をゆるく散歩いいわー。

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緑の中へ張り出した縁側でお茶を飲みたい、といった想像が掻き立てられます。

こちらは月華殿といって、伏見城にあった大名控えの建物だったらしいです。


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新緑の中の日本建築を眺めるだけで喉が潤う気がします。

上の写真は聴秋閣かな。


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こちらは半分チラッとした三重塔。

最初に建ったのは1457年とか。木津川の廃寺にあったものを1914年に移設。

三渓園の正門を入ってすぐ大池の向こうに見える丘の上の塔(この記事の最初の写真)はシンボリックです。

 
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白川郷から来た合掌造りもあるでよ。

江戸中期に建てられたようですが、昭和の時代にダムに沈んでしまうところで三渓園に寄贈されました。

中に入ることができ、囲炉裏にくべた薪のパチパチいう生音を久しぶりに聞きました。

 

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他にお寺や神社まで移設してるんですよね。

さすがにお寺や神社はそれぞれ事情があって寄贈されたようですが、

三渓園は日本建築のテーマパークや!

と、やっと気付いたのでした(おそ)。

 
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建物がたくさんあるのにそれぞれが干渉せず、緑の谷や丘にそれぞれの世界を作っているようです。

 
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不意に、自分が住んでいる所も旅行先もどの場所も、たくさんの時代の痕跡が同時に同時に存在しているのだという思いに至りました。

 

さて、園内にも茶屋がいくつかあり、だんごなどそれっぽいものをいただけるのですが、この日は門を出てしばらく歩いた交差点にあるパン屋さんに寄ってみました。


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チョコがけクロワッサンが40円なのよ。


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果肉入りアップルパイ170円。甘さひかえめで食べやすい。

 

日本建築の話をしてきたのに最後でパンとかすみません。

 

時代は、住んでいる場所でもブログの中でも錯綜しているのです。

能登半島の先で贅沢自炊とトレイル散歩

2018年GW、能登半島の先へ行ったときの報告をいたします。

 

とりあえず、端っこを見てみたかった。

 

能登半島の北端に、トレイルがあったのです。
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写真の立札の情報から、椿展望台(2.0km)より禄鋼崎灯台(6.0km)まで、全長8kmとなります。

 

事前にはこの存在を知らず、ふらりと歩いて「ん?何かあるぞ?」となり、あれ?入口はどこどこ?と公道やキャンプ場との接点で迷って、上の立札で言うと椿展望台とシャク崎の往復だけで時間切れだったのですが、

「絶景とはこのことか!」

という風景を見ることができました。

 

トレイルから海の方へ脇道が出ており、数m行ってみたら、


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んん?あの岩の先には海しかないのでは?


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いきなり断崖!

という、道の先が断崖、手すり無し、1人しか立つことができない、ワイルドな場所に行けました。

こういうの好きです。

 

海岸線にほぼ沿って少し山側には県道が走っているのですが、トレイルは海に近く、おいしい景色をいただけます。 

 
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海が見えない場所でも5月の爽やかな潮風が吹き、少しファンタジーな視界です。


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海辺のこんな景色はたまにあるよね。
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海風に吹かれながらの休憩所

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さて、宿泊したのは半島の北の先のほうの、木ノ浦という所でした。

 

木ノ浦ビレッジという施設は、洗練されたバンガローというのでしょうか、宿泊者は自炊するのですが、電気もガスも通っているし、テレビも見らるし、お風呂もあります。

ロッジという言い方が近いのでしょうかね。コテージ?

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お風呂から北の果の海が見えるのよ。さすがに温泉ではないけど。

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セレブなキャンプ・・・とも最早言わない豪華さで恐縮しました。

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冷蔵庫、電子レンジ、トースター、そしてシンクも完備です。

恐縮です。

 

まあ、そんなに本格的な自炊はしないだろうということで、軽くいただいたのが、珠洲市の市街地のスーパーで買ったお刺身と

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トースターでパンを焼いて、具材を乗せてみた。

ブルスケッタというのでしょうか、カナッペというのでしょうか。

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氷見の道の駅で買ったサバの燻製と、スーパーで買った酒粕漬けチーズをミックスしたペーストが美味しかったです。

このミックスだけで合計1000円くらいになっていますが、この際こういうところで食べるのです。

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スモーク風味と熟成酒粕、塩味と甘みが混ざり合い、ワインが進みます。

 

自炊なのだけどゴージャスでしたし、絶景のトレイルを歩きましたし、贅沢な2018年の連休でした。

 

薔薇攻め @横浜イングリッシュガーデン

2日連続で薔薇の写真を失礼します。

 

この時期じゃないと見られないので、5月12日の土曜日に、山下公園やら港の見える丘公園やら、こちらの横浜イングリッシュガーデンも一気に回ったのでした。


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2018年5月12日土曜日は、連休後最初の週末であり母の日の前日であり、さらに翌日の日曜日は雨の予報が出ていましたので、近隣の方々が殺到した日ではないかと思います。

 
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入場料1000円ですが、満員御礼と言ってよい人の入りでした。

尚、入場料は年間で時期によって変動します。1000円はMAXで、500円がMINです。

 
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この「横浜イングリッシュガーデン」ですが、それほど観光地としての知名度はありません。


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というのも、ここはいわゆる横浜らしい「異人さん」エリアではなく、横浜駅から相鉄線で1駅の平沼橋駅、からさらに徒歩10分のtvkハウジングプラザ、の奥にある有料の施設だからと思われます。
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しかし、薔薇の季節の週末はかなりの人出でした。
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人物を入れずに写真を撮るのはなかなか難しいので、いつにも増してヘタクソな写真になっている事情を汲んでいただけますと幸いです。
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このガーデンの良いところは、花壇ではなく藪のように薔薇が生えているところと、薔薇に名称の立て札が付いているところです。

 
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まあ、薔薇の種類は現在2万とも3万とも言われており、名前を覚えたところで役に立つ見込みは低いのですが、言葉とともに花を鑑賞するという意味で味わいがあるのではないでしょうか。

 
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この場所は元々海とつながった沼沢地で、江戸時代後期に新田として干拓された場所のようです。

三ツ沢・浅間台の丘陵地と、野毛山に挟まれた帷子川が海へ注ぐ場所で、その出口付近に横浜駅が位置します。

 

ちなみに、野毛山を隔てた南側には、みんな大好き(?)伊勢佐木町大岡川に沿って、こちらも干拓された訳です。

 

後世にこんな賑わいになるなんて、干拓した人々も想像しなかったことでしょう。

 
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さて、お散歩グルメコーナー(?)は、場内で一応薔薇ソフトとか薔薇ロールケーキはあったようなのですが、行列が長かったのであきらめました。

 
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その代わりに、ハウジングプラザ出口から徒歩2分ほどにあるサミットストアのお肉を紹介します。

このサミットの店内で調理されるらしいお肉惣菜は、いろいろ美味しいのです。

 

ヤゲン軟骨焼きは、プルプルのお肉付きです。
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砂肝焼きは、ガーリックとペッパーの風味が香ばしく、ビールが進みます。
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そしてエースは焼豚です。脂の柔らかさと甘みがたまりません。
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薔薇の世界観とはだいぶ離れた宴会(一人)になってしまいましたが、えー、宅飲みビールおいしかったです。