沼津から三島へ散歩。それは海から天空へ
寿司と刺身を食べすぎた翌日、沼津から三島へ歩いてみました。
電車では約5kmの距離ですが、寄り道しまくりで歩きます。
沼津駅南口から沼津港のほうへ、アーケード商店街もあるし広い道沿いにもお店が並んでいるし、賑わいのある街です。
(上記写真のご夫妻はたまたま写り込んだ人です)
駅から港まで歩くと20~30分かかるので、沼津を知る人には
「ふつう歩かないでしょ」
と笑われるのですが、散歩ですからね。
本日は千本浜公園を経由して水門タワーへ。
沼津港の水門は、津波から港を守るための門です。
しかしデカくない?
入場料100円です。
タワーから千本浜公園と、フジサーン
水門タワーを上から渡って港の飲食店街へ。
そこへ行けばどんな海鮮の夢も叶うというよ。
様々な海鮮丼、寿司、干物、かき揚げ、洋風アレンジなど、美味しい海鮮を食べたくなったらここへ来ればいいのだわ。
鯛の干物おいしそう。
からの、沼津港のすぐ横にある狩野川の河口から遡って、黄瀬川との合流地点を見に行ってみました。
黄瀬川はおおよそ沼津と三島の境目であり、御殿場のほうから富士山と箱根の間を割るように流れる川です。
そして、かの源頼朝と義経が、お互いの長い虜囚・流浪生活を経て涙の再会を果たした場所でもあります。
その対面の場所と言われる「対面石」のある八幡神社が、私の歩いた道のすぐ近くにあったようですが、200mくらいかすめて通り過ぎてしまいました。てへ。
北から南流する黄瀬川に対して、狩野川は伊豆半島の真ん中の割れ目を南から北へ流れます。
上の写真では、奥から手前に山の間を流れて来ているのが狩野川で、左から合流しているのが黄瀬川です。
伊豆半島がフィリピン海プレートに乗って日本にグーパンチのように殴りかかったときに拳が割れた所が狩野川で、殴られて寄った皺の1つが黄瀬川という捉え方をしております。
そんな川同士の合流点はどんなにダイナミックなのだろうと思ったら、存外普通でした。
だけど、こんな地殻活動の上で日本史の人物が行ったり来たりするんですね。
さて次の目的地は柿田川橋です。
柿田川湧水群は名所ですが、その水が流れて狩野川に合流する地点を見てみたいと思いました。
柿田川湧水群は地面が急に下がっているけど、川もけっこうえぐれているのではないかと期待しました。
しかし川のほうへ近くと、道路の先に見える橋は思いのほか平坦で、こんなもんかと思っていたら、のたもとに神社あり。
近づいて説明を読むと、
昔からここを渡ろうとして命を落とす人が絶えなかったという。
いよいよ橋の上に来て、私は息をのみました。
水が美しすぎる。
この透明な水に魅入られて流されたのでは?
上の写真で奥が柿田川湧水地になります。
柿田川は川の幅のぶんだけガゴっと凹んでいる川だったのですね。
富士山から湧き出た水は、たった1kmあまりの柿田川を経て狩野川に合流します。
なんと刹那な美しさでしょう。
散歩してよかったと、このときに思いました。
ここから先の三島大社方面への道のりは、知る人ぞ知る美しき水の世界です。
柿田川湧水地から湧く泉。
富士山麓に降った雨が数十年を経て地上に現れるらしい、その水の透明さに見とれます。
からの、国道1号線を1.5kmほど東へ歩いて中郷温水池へ。
湧水が冷たすぎるので、農業用に温めるために一定期間溜めておく池なのだそうです。
ここから北上してまた別の湧水池まで水を辿るのがまた楽園じみておりまして。
だんだん言葉を放棄してすみません。
三島駅でパンを買いました。製造元を確認すると、三島ではなく富士市でしたけどね。
ようかんパンといって、パン上部のコーティングがようかんになっており、中にもようかんが入っています。
戦後の物資が少なかった頃、チョコレートに憧れたけど高いのでようかんをチョコに見立てたのが始まりらしい、と袋に書いてありました。
現代のようかんは甘さ控えめで、クリームのアクセントもあり、私はあんぱんより好きです。
--
今回の散歩は、海鮮と何か知らんけどラブライブというアニメで賑わう沼津から、上古の湧水の郷である三島まで歩きました。
前の晩は食べすぎましたが、秋のよく晴れた日に、心身が洗われるような散歩ができました。