読むめし

口で咀嚼するたけでは足りず、観念でも食べ物を愛でようとする人間

群馬、地獄ではなく天国コース

まだ2018年5月連休の話をします。

 

このブログをたまに見てくださる方は、一体いつまで昔のことを書いているかとお思いでしょうが、あと2,3回で書き切る予定でございます。

 

今回は群馬です。

 

北陸地方へ行く前に群馬で1泊したんですね。

今は懐かしい、連休初日です。

 

まずは、戦国時代に真田氏の城だった岩櫃城を訪ねました。


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えらい山奥で、けっこう険しい道を歩きました。


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岩櫃城に来て、真田一族って山岳民族で、岩場で生活するカモシカのような習性というか、生物的な機構があったのでは、と思いました。


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お城とは言うけれど、現代の人はまず住まない山の上に山城はあるのだなあ。

 

その次に、沼田城へ行きました。

 

沼田城は、岩櫃城よりは遥かに里というか人口約5万の沼田市の真ん中にあり、典型的な河岸段丘の崖の上にあります。f:id:baroclinic:20180901170148j:image

かのタモリがまだ高校生で福岡にいた頃、訪ねてみたいと思ったほどの明確な河岸段丘です。

 

高くてハッキリした河岸段丘が天然の要塞となり、上杉、武田、北条氏などが争奪戦を繰り広げましたが、秀吉の治世になって真田氏の統治となりました。

 

さあそんな沼田城、訪ねたところ、
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お花あざやかー!


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咲き乱れるー!


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色が攻めてくるー!


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花ビビッドにエレガントー!


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観光客が少ないのはもったいないと思うほどでした。


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吹割の滝に寄りまして


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この日は沼田市から北東の山方向へ行った、川場村の温泉付きペンションに宿泊です。

 

花紀行さん、食事が素敵ね〜
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野菜にひと工夫加えた複数の小鉢が嬉しいです。


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なにげに、刺身コンニャクも冷たくて歯ごたえがあり、さすが群馬でした。


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朝のジョギングは、林檎の花を眺めつつ。



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早朝からかなり人が出て道の掃除をしていて、活気がありました。

 

宿の朝食も、ハムとキノコを焼いた料理が出たりと、手が混んでいます。


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ここから北陸へ、北へ向かって山脈を越える訳ですが、途中の道の駅がまた楽しませてくれました。


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群馬は道の駅がたくさんあり、どれもショボくれていなかったのです。


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写真をほとんど撮らなかったのですが、地ビールあり、昔ながらの食物あり、買い物だけで日が暮れそうです。

 

谷川岳を越えたら北陸の世界へ。

峻険な峰だけに見が引き締まる思いです。

食べ過ぎてるけど。

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群馬は夏に仕事で来ると地獄みがありますが、関東近郊で1泊旅行なら城あり花あり温泉あり、道の駅が楽しいワールドであることが分かりました。

 

 

 

金沢城から松任城へ そしてブリ大根

まだ2018年5月の旅の話で恐縮です。

 

今回は、金沢城兼六園と、松任城という城跡を訪ねた感想です。

 

松任城を知っている人は多くないと思うし、金沢城松任城を並べてブログを書く人はあまりいないと思いますが、書きます。

 

金沢城イエーー
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でかーい
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歩くのさえ大変ー
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兼六園も広ーい
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いろんな見ものがあって面白ーい
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昔の人は兼六園を訪ねてさぞかし感心したことでしょう。

電気が一切無かった時代の、最大のテーマパークだったのではないでしょうか。

 

ここのお散歩グルメといえば金箔ソフトクリームだったのですが、

「だって味は普通のミルクでしょ?」

と思ってスルーしました。

今から思えば、ネタとして食べて何か突っ込めばよかったですね。

 

さらにこの日の宿泊は金沢をスルーして松任国民宿舎のような所です。

 

砂浜ギリギリに建っていて、ビーチサンダルのまま部屋と海を往復できそうです。

 

さあ、国民宿舎グルメだよ。

 

トンカツと刺身とブリ大根という組み合わせがいかにもそういう施設らしいです。
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トンカツは冷凍食品ぽさのある厚い衣でしたが、その中では最大限におばちゃんがおいしく揚げてくれたと思います。

 

特筆すべきはブリ大根です。

 

東京や横浜の生活では普段それほど食べませんが、北陸ではまずブリが美味しい。

それに付随して大根も美味しくなる。

 

ギュッと味が滲みて全体的に色の濃い一皿は、厨房のおばちゃん渾身の煮込みだと想像しました。

 

朝食がまた良かったです。f:id:baroclinic:20180826164007j:image

ブリの塩焼ももちろん美味しいし、ホタルイカはボイルだけど、酢味噌と合って優しい甘みがありました。
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そして、カツオのタタキと山菜を、酸っぱいタレで和えたもの?正体は分かりませんが、これが美味しかったです。
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魚と野菜をビネガーで和えるって、フレンチあたりまで行かないと無さそうなのに、日本の郷土料理のようなものがあって嬉しいです。

おいしいお米にも合うんだなこれが。

 

さて松任城跡は、JR北陸本線松任駅の裏にある、石垣も建屋も無い小さな広場です。

 

金沢城と比べたら、観光で訪れる人は1万分の1ぐらいだと思います。
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それでもここは城でした。

 

戦国時代、北陸一帯に広がった浄土真宗の人々が拠り所にした砦だったと言われています。

 

看板にある「百姓の持ちたる国」という言葉が矜持を表しているようでした。
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「百姓」という言葉は現代では差別用語ととらえる向きもありますが、公的な看板でそう掲げているのです。

 

身分の高くない一般の人々という、文字通りの「百姓」の意味を正面から使った、この地域の誇りを見出しました。


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今では広場の周囲に僅かに城下町の雰囲気を残すのみですが、その周りは海までほとんど田んぼです。

 

以上、絢爛な金沢城と静かな松任城、およびブリと食事でした。

 

無印良品のフルーツフレーバー茶を飲み比べてみた

この週末で横浜あたりの夏は終わったような空気です。

 

暑いのが苦手で、特に今年の夏はほとんど毎日体調不良の私にとって、秋の風は漂流の末に見つけた陸地のようなものです。

 

「陸だ!陸が見えたぞ!」

 

しかしそれは幻ではないのか?

一瞬陸が見えても、また潮に船が逆らえずに遠ざかってしまうのではないか?

 

そんな日々を過ごしております。

 

さて気候変動の激しい折、無印良品にて快適な住居グッズを探していたところ、面白そうなお茶を見つけました。


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並べちゃった。

 

●アップル烏龍茶
合うのか半信半疑だったけど、飲んでみたらもう烏龍茶を普通に飲んでもアップルの風味を連想するほどよく合っていました。
甘みは無く、烏龍茶独特の渋みは軽く残しつつ、リンゴの風味が載っています。原材料名を見たら、りんご果汁も入っているんですね。さわやか。


●はと麦&レモングラス
ピュンピュンする。麦茶に追い打ちでレモングラスの爽やかさを加えた夏の味です。
麦茶のふんわり丸い風味にレモングラスの鋭い線が突き刺さるようなハーモニー。
これは厳密にはレモンではなくてレモングラスなので、フルーツではなくハーブだけど、売り場で同じ列に並んでいたし雰囲気もあるので仲間に入れました。

でもやっはりハーブティーだわ。

 

●オレンジ茉莉花茶
柑橘の爽やかな風味がジャスミンに寄り添います。
ジャスミンの上品さに南国リゾート感が加わり、東南アジアのモダンなホテルのロビーで飲むような(勝手なイメージです)くつろぎのひとときです。

 


●白桃グリーンティー
蓋を開けると圧倒的にフレッシュな桃の香りがして、桃ジュースかなと思います。
飲んでみると薄い茶に、桃の元気な風味が乗っかっているが、全く甘くありません。
普通のお茶に桃の果汁が間違って垂れちゃったかな、という気分も若干あります。


●グレープフルーツグリーンティー
お茶を飲んでいるときに横からグレープフルーツ果汁が流れ込んでくるような感覚。飲んでいるときはお茶メインだけど、飲み終わったときにグレープフルーツの香りが残る。なので、カロリーゼロで「今グレープフルーツジュース飲んだっけ」と思えることうけあいです。ほのかな酸味あり。


おすすめ順に並べると、

1. オレンジ茉莉花茶

2. アップル烏龍茶

3. グレープフルーツグリーンティー

4. 白桃グリーンティー

番外. はと麦&レモングラス (ごめんハーブティーだった)

 

喉が渇いてジュースが飲みたいけれど、糖分は控えたいときに活躍することでしょう。

 

せっかく5本揃えたので、ロックバンドのCDジャケット風に撮ってみました。


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もう一枚、段差を付けて撮ってみました。


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尚、段差に使用したのは司馬遼太郎吉川英治などの歴史小説の文庫本です。

 

夏の終わりまであと一歩。

 

頭が正常なうちに辿り着きたいものです。

 

北陸の城 - 春日山城、富山城、高岡城、七尾城まで

新潟県上越市にある春日山城は、住んでみたいと思うほど素敵な山の城でした。

 

かの上杉謙信の城だったそうです。f:id:baroclinic:20180805180452j:image

2018年5月連休に訪ねた春日山城は、少し暑かったけれど8月の酷暑に比べればずっと爽やかで、ちょっとした山道歩きの運動にもなります。

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日当たりの良い山に住んで、美しい山々を遥かに望み、その山々から流れてきた清らかな水で潤っている町を見ていたら、戦いなんてやめて引きこもりたくなりますよ私なら。

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シャガの花がお城の周りにたくさん咲いていました。
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あとから写真を見直すときに「シャガだから春日山城だな」と思い出せるほとです。


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平和な時代にはためく「毘」の文字は微笑ましく見えてしまいます。

 

さて、上越から一気に富山へ、北陸自動車道で一気に130km移動(スピードじゃないよ)してしまいました。

 

途中のSAでいただいたグルメを紹介します。


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ます寿司のおにぎり!

なんでおにぎりにしたのか。

 

えーと、私の大好きなます寿司の風味は損なわれず、そのまま揚げた風味がついたおにぎりでした。なんでおにぎりにしたのか。

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ビールが飲みたいやつです。ありがとうございます。

 

この間に糸魚川や親不知があったのですが、今回の旅では通過となります。

 

そして富山城。

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平地の城です。

戦国時代は神保氏→佐々成政の所領となり、江戸時代になってからは前田氏をが治める所となりました。

 

石垣と天守が復元されていて、中国からの観光客がたくさんいました。

 

その次に高岡へ行き、高岡には高岡城がある訳ですが、高岡城は富山城が火事になったことから築かれたと伝えられています。

こちらも平城で、おっとりした高岡の街の支えになっているようです。

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前田氏の加賀藩の支所のような役割を果たしつつ、江戸時代の一国一城令に合わせて「お城じゃないよ?」という体裁を保ちながら工業を盛んに行ったのです。

 

富山と高岡、たった20kmにも満たない距離にある2つの都市の関係性が気になりつつ先へ。

 

能登半島を北上して七尾城です。

 

海抜0mの七尾湾から、山を高度300mほど登った山の中にありました。

7つの尾根があることから七尾と呼ばれたと伝えられます。

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上杉謙信が攻め奪ったそうなのですが、こんな山を攻めるとかめちゃくちゃ難しいし、あの上越春日山城から富山の平野まで来るのさえ大変ですよ?

 

険しい山脈がストンと日本海にそのまま落ちていて、現代でさえ何十kmもトンネルを通らなければならない。

 

上杉謙信はどういうルートで富山や七尾まで行ったのか?

 

これを書いている時点でまだ、山ルートか海を漕いで行ったのか、まだ調べ切れていません。

 

上杉謙信おそるべし、と実感した北陸お城巡りでした。

 

お料理キットを初めて使ってみた

最近旅の記事ばかりだったので、このあたりで全く旅ではない話をします。

 

仕事の帰りにスーパーで買ってきて、ついさっき食べたやつです。

 

クックキット「かつおだしの風味豊かなゴーヤチャンプルー」ですって。

 

四角い小さなバケツのような容器を開けたら、具材が小分けで入っていたんですよ。


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ビーズのアクセサリーキットみたいで、個人的には萌えポイントでした。

 

作り方は簡単、順番に具材をフライパンに投入して炒めるだけです。

 

・・・あら、卵が必要だったのね。買わなかったわ。

 

えー、卵は気にせず進めます。


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ニンジンとタマネギを最初に入れて、こころもちしんなりさせます。

 

次にキャベツ、豚肉(加熱済)、豆腐。

 

具材のラストはゴーヤとパプリカです。


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タレをなじませたら出来上がり(without 卵)。


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お味は、ゴーヤの苦味がしっかり効いていて歯ごたえもあり、加熱済の豚肉も風味が生きつつ柔らかく、タレはややとろみがあってあんかけっぽいので沖縄風ではないかもしれませんが、程よい塩加減で美味しいです。

 

豆腐はレトルト独特の柔らかさがありますが分量がちょうどよく、タンパク質とビタミンをしっかり摂れる一皿でした。

 

ところでこれ、定価が950円(税込)とけっこう尖っているんですよね。

 

ええ、今日は450円になっていたのを見つけたので買ってみた次第です。

 

この2人前のキットを950円で購入するって、どういう発想なんでしょうね (私は1人で食べましたが)。

 

野菜のゴミを一切出したくない人?

どうしても自炊したい人?

関東にある沖縄居酒屋でゴーヤチャンプルー950円はアリだと思うので、そういう設定?

 

逆に950円があってゴーヤ料理を作るとき、自分ならどうするかというと、スパム肉を買っちゃいますね。

あとは豆腐と鰹節と。

コーレーグース(島唐辛子の焼酎漬け)は調味料のため予算外とします。

 

などというたわごとは置いといても、今日はこのキットシリーズが大量に値下げされていたのです。

シリーズには、ナスと豚肉の味噌炒め、豚キムチ青椒肉絲、鶏ガーリックバター炒め、鶏カシューナッツなどがありました。

 

熱波が原因だと思います。

 

いくら簡単でも、炒め物すらしたくない人が多いと考えます。

ほら、今日は刺身が全く値引きになりません。

 

そういう状況なので、野菜ゴミが出ず、栄養バランスが良く、お手軽調理のこのキットシリーズを今後も見守り、値引きのチャンスに購入しようと思います。

 

少しくらいは猛暑の恩恵を受けたいものです。