二度おいしい。缶つまのアヒージョ
家飲み派がスーパーの缶詰コーナーでつい足を止めてしまう「缶つま」シリーズ、どんどん種類が増えていますね。
缶でありツマミである性質上、中身を満たすのはオイルの場合が結構あるのですが、そのまま捨てるのがもったいなくなり、やってしまいました。
残った油も何か付けて食べれば美味しいのでは?
と。
今回使用したのは、ニシンの燻製缶です。
ニシンなんて地味な魚なので、特に若い人は好んで手に取らないかもしれませんが、これは柔らかくて香ばしくて油のコクもあって美味しいです。
この缶自体もすでに美味しいのですが、貪欲に畳み掛けようという訳です。
まずは、スティックセロリをディップしたところ、予想通りの美味しさでした。
アヒージョというか、オイルフォンデュと呼ぶのでしょうかね。
セロリの主張を燻製風味のオイルがやさしく、かつ香ばしく包みます。
次に、カマンベールチーズを試したところ、意外と相乗効果がありませんでした(写真なし)。
オイルの食感も風味も消えてしまうんですね。
チーズはチーズで食べたほうがお得なようです。
次に、なぜか余っていたコロッケをブチ込みました。
まあ、ふーん・・・
たしかに燻製オイルの香りは付きますが、それはそれという感じです。油っこいコロッケになります。
今回試した中で一番おいしかったのが生ハムです。
しっとりしたお肉にスモーキー&オイリーな要素が付いて、相乗効果がありました。
当然ながら白ワインによく合います。
それから、思い出したように小ネギを投入しました。
これはこれで悪くないです。
小ネギにオイルを絡ませて、いっそう多くの液体を具材とともにいただけます。
それこそバケットをつけるといいかもしれません。
ところで最近、お酒コーナーの近くにある「缶つま」的な缶詰と、調味料や乾物コーナーの近くにある昔ながらの缶詰のコーナーの、2種類の缶詰コーナーあるスーパーが増えているようです。
「缶つま」的なやつは高級志向で、300円から500円台の価格帯がメインですね。
ワインバーの前菜で出てくるような一品が、家で食べれたら愉快じゃない?という発想のやつです。
缶を開けたらそのまま食べられるのが特徴です。
一方、昔ながらの缶詰は、例えばツナ缶だと大根をおろしたり、レタスやマヨネーズが欲しいところです。
この差が価格の差になっていると思われますが、メーカーだって単価を上げたい訳ですから、次第に前菜的なものに近づいている気もします。
外飲みも家飲みも大好きな人間にとっては、今後の発展が楽しみです。
ガスト飲み、ガストロノミー
旅の記事がずいぶん続いてしまったので、このあたりで近場飲みの話を書きます。
ガストでもけっこうお安く飲めるようになっていたのですね。
グラスワインが99円よ。デカンタ500mlが399円。
これはサイゼリヤを意識した価格だと思われます。
赤ワインを飲みましたが、薄くて軽やかでした。
甘辛ポークのサラダ249円。
飲みの出だしにぴったりではありませんか。
ギョーザ4つで199円。
1つ50円と考えるとそれほどお得感は無いけれど、鉄板の上に焼き目が付いて出てくるパフォーマンスは盛り上がります。
ちなみにビールはジョッキ449円で普通です。
2杯目から399円になりますが、アルコールのコスパで考えるとワインがお得かもしれません。
そして本日のメイン、オニオンリングハンバーグです。
単品で849円なので、その他メニューの安さが一気に吹っ飛びますが、祭の櫓のようなものと思えばいいのです。
某ハンバーガーチェーンの実物とは違い、メニューの写真通りに高さもあります。
こだわりのオニオンリングはサクサクで衣に味が付いており、当然のように美味しいです。
付け合わせはサヤインゲン、焼きコーンとハッシュポテトフライが付いているので一皿で野菜も摂取できます。他のメニューでも摂取してるけど。
こ本尊のハンバーグは、豪華2枚重ねです。
ふんわり優しい食感ながら、流れる肉汁とともにお肉の風味は濃厚です。
ソースも豪華2種類、テリヤキに近い和風がベースになっており、別途ガーリックマヨネーズがカップに入って添えられています。
お肉のレジャーアイランドや。
からの、
冷やし担々麺的なやつです。
これは普通でした。
同じ系列のバーミヤンに任せた方がよろしいでしょう。
お酒の肴にもう1品ということで、テリマヨチキンのオーブン焼きです。
ほうれん草が敷いてあるのがポイントです。一気に健康そうになります。
価格も299円となかなかリーズナブルです。
ついデザートにも手を出してしまいました。
ストーンアイスパフェだそうです。
石の器でキンキンに冷えたソフトクリームを囲むのはチーズケーキとマンゴーとベリーです。
混ぜ混ぜすると、チーズ風味になったソフトクリームにベリーの酸味が爽やかなデザートになりやした。
どうもありがとうございました。
できすぎなのでは秋芳洞
秋芳洞は、山口県にある大きな鍾乳洞です。
入ってみた。
入口を振り返った。
洞窟の真ん中を流れる川が、洞窟っぽさを引き立てます。
大きな空間に続いて早速現れるのが、百枚皿と呼ばれる形状です。
どうしてこんな形状になったのかは、解説にはありませんでした。まだ謎なのかもしれません。
ぶら下がり形状のやつ。
柱状のやつ。
盛り上がり形状のやつ。
なんだか彫刻みたいですよね。
「マリア観音」というクールな名前が付いているようです。
・・・このように、目に入ってくる洞窟のオブジェに対して、見たときの感心のままに写真を撮りブログに載せている訳ですが、観光サイトや写真サイトと同じ内容で敵うはずがないんですよね。
そして、秋芳洞に行ったことのない人がこの写真を見ても、
「ふーん、洞窟」
程度の感想しか無いと思います。
秋芳洞のすごさは、実際に行かないと分からないものでした。
何がすごいかって、入口から入っていきなり地下の大空間が広がったり、お皿を重ねたような奇妙な造形が出現したりと、数十メートルおきにスペクタクルが現れて、それらが全て異なるテクスチャーなんです。
文字通りナチュラルなのに、博物館であります。
しかも先細りなし。
歩くごとに、見る者を感心される造形が現れます。
こうして文章を書いていると、もしかして誰かが人工的に作ったのでは?という疑念すら湧いてきます。
洞窟とは対照的に、砂漠っぽささえ漂います。
そして、変わったオブジェなどもなく、ひらすら岩がゴロゴロしています。
それがまた良い。
土壌のせいなのか、樹木が少なくて丘陵の果てまで見渡せる景色の中を歩きます。
難易度的にピクニックとトレッキングの中間ぐらいと言いましょうか、舗装されていない坂道だけれども坂ゆるゆる、遭難の心配もなし、辿り着きたい稜線や丘の頂上に行くがいい。
自由度の高い未舗装坂道ウォークできます。
そんな秋吉台の売店にあったのは、柑橘系の果実を練り込んだソフトクリームだったのですが、なぜかこの時、自分のソフトクリームチョイスに自信を失っていて買う決断ができませんでした。
代わりに、次に訪ねた街・萩で飲んだ、みかん生絞りジュースの写真をお届けします。
砂漠に居たら、間違いなく柑橘系のジュースを選びますね。
見ても嗅いでも潤います。
毛利に柑橘系に、驚きの洞窟と大地、そんな山口県でした。
伝説と虚構と、目の前にある現実 - 巌流島
また歴史オンチ自慢なんですが、宮本武蔵 vs 佐々木小次郎がいつの時代のことなのか、この関門海峡に浮かぶ巌流島を訪ねるまで知りませんでした。
だって、二人とも有名な剣術の使い手らしいのですが、戦局に影響を与えてなくないですか?
どうにも歴史の流れから浮いていて、捉えどころの無い登場人物です。
しかもわたくし、これほどまでに有名な人名を何度も聞きながら、小説もマンガもドラマも映画も読んだり観たりしたことが一度もありませんでした。
彼らが活躍したのは戦国末期から徳川初期にかけてらしいですね。
その時代に、「剣豪」として人に教えたり大名に召し抱えられたりした人々がいたようです。
現代の世界でガチの勝負といえばボクシングで、個人の肉体で戦って、結果が収入そのものにつながるシビアな世界だと思います。
しかし、剣豪の時代というのは、勝負に負けたらだいたい死です。
収入どころか命が無くなり、一門解散です。
そんな世界を生き延びた名人同士の、巌流島の対決はいわば決勝戦みたいなものだったのでしょうか。
巌流島の対決があったといわれる1612年は、徳川の世がほぼ固まった時期であり、大坂の陣を残すのみとなった時代です。(対決の年も諸説あるらしいですが)
そう考えると、ガチで生きた剣術の終焉のタイミングでもあったのかなと想像します。
武蔵と小次郎の決勝戦、名前を聞くだけ聞いて実在の人物と信じて疑わなかったし今でもそう思ってはいるのですが、二人とも年齢も出身地も諸説あるのですね。
決闘の年も確定ではないし、何故その二人が対決したのか理由すら実は明確ではないのです。
このようにいきさつも日時も、主役の年齢も出身地も分からないのに、巌流島の決闘は日本人の心の中に「事実」として存在しています。
おそらく、何らかの事実はあったのです。
とっても強い剣豪二人が闘ったのです。
それを人々が伝え、聞き、思い思いの「剣の時代」を描いたのだと思います。
あらゆる戦いが終わった盤石の時代に・・・
人々の思いは現代まで絶えることなく、「巌流島」は決闘の代名詞として定着し、その小さな島そのものは遊覧船が往復する観光地となっています。
像の向こうに見えるのは、関門海峡と橋です。
小さい島だけど、ビール売っててよかったね。
そりゃ何だって美味しいよ、下関・関門海峡・門司・小倉
狭い。
こんなのが本州と九州の間なら、そりゃあ大変なことが起こるでしょうよ。
幕末、諸外国の船がここを通りたがるし、通商条約を迫りますし、幕府が困っている間に長州藩の一部が勝手に外国船を砲撃しますし。
夕闇迫る中、海峡を渡ってしまいます。
入ったお店は洋食屋というよりはインド人が作る本格インドカレー屋でしたが、エキゾチックなスパイス香るやつでもチーズ乗せて焼いたカレーは美味しいよ。惜しみなくシーフードが入って800円くらいだった気がします。満足です。
それから小倉へ移動しさらに飲食です。
門司港から電車で十数分です。
さすが小倉、飲屋街が続いて、どこがどこだか分からないけれど適当なお店に入ります。
タイのカルパッチョだーい。
瀬戸内の白身魚は洋風でも食べたいわよね。
明太クリームスパゲッティいただきます。
20年ほど前、明太子スパゲッティなど邪道だと福岡出身の人から聞いたのですが、現在はお店の人も違和感ないようです。
人によるのでしょうか。
今日はこれでおしまい・・・のはずだったのに、えらい安い店を見つけてしまい、入ります。
バーニャカウダ食べ放題だぜ。
しかも1品300円。
ピザ300円。日付が変わりそうでしたが、もう名物も時間も関係ありません。
他にもステーキとか食べましたけど、一番美味しかったのはこちらです。
フォアグラのクリームリゾット、バルサミコがけ。
夜12時回ったとか関係ない。
濃厚な土台、濃厚な具材に一陣の風のような酸味のバルサミコが走ります。
赤ワイン必須です。
3杯ぐらい食べたかった。300円だし。
そんな一夜が明けて、小倉お散歩です。
ベタに小倉城。
城ねこ
そしてこれが、私のイメージする北九州市に近い写真です。
遠くに海、その手前に工場の煙突、その手前に住宅街そして何となくラグビーを思わせる花と緑(?)
さて、再び海峡を渡り、下関の市場でお寿司食べちゃうよ。
大賑わいです。
やっと何とかお寿司をゲットし、市場内にはほとんど食べられる場所が無いので、みんな外の芝生に戦利品を広げます。
名前を聞いたことのない白身魚にも挑戦します。
名前を忘れましたが、そりゃあ海峡の白身魚ですもの、美味しいに決まっています。
大変なことがあった海峡を渡りながら、浴びるように食べた日々でした。