読むめし

口で咀嚼するたけでは足りず、観念でも食べ物を愛でようとする人間

青い風 切って走れ 江ノ島へ

 

2014年1月1日は箱根駅伝コースを戸塚から小田原まで、

2015年1月1日は北関東で徳川家ゆかりの都市めぐりとして小山、結城、渡良瀬遊水池を経て古河、
 
と自分で企画して孤独なランを実行しました。
 
では今年はどうしようかと直前2日ぐらいで検討し、
 
  • 年末年始は晴天が続く予報なので、トレイルを歩くチャンスである。トレイルは、当日が晴天でも前日が雨だとぬかるんだり通行止になる場所がある。
  • 全方位的に運動不足なので、できるだけ多くの筋肉を使いたい。そのためには平地より山道が良い。
  • 元日から山道を歩く人はそんなにいないと思われる。
  • 横浜に引越したので、南へ行きましょうよ。
 
などの理由から、鎌倉トレッキングに決定いたしました。
 
金沢市民の森
→鎌倉天園
→源氏山公園
→大仏ハイキングコース
江ノ電沿いすなわち海岸沿いに
江ノ島
 
となります。
 
いやあ、トレイルというかハイキングコースだけでも存分に気持ち良いのだけれど、山の隘路を抜けて青く光る海に出て、最終目的地が江ノ島とか、どんだけ勝手にシンドバッドなのかと。
 
今年は忍耐の年、できるだけ落ち込む角度を浅くする年、どこかで見切りを付けることが必要になる・・・という暗い気持ちを引き剥がす、アゲアゲのコースじゃないですか。
 
市民の森から天園(ハイキングコースにある要衝。ちょっとしたお酒や肴もいただける)を経て鎌倉の人里に出たときなんて、安心感どころかドバッと人がいますからね。シンドバッドだけに
 
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鶴岡八幡宮とその堂々たる参道は、直進できないほどの人出でした。
 
八幡宮までのトレイルは、予想したよりも人出がありました。
5,60人は追い越しました。
 
あ、わたくし、ガチのトレランと思われないように、ストレッチのジーンズとパーカーにリュック姿で早歩きしました。
 
無理に追い越さず、広い通路や相手が気がついたときだけ声をかけて追い越させていただきました。
 
そういう意味では年の始めから何十人と会話しました。
 
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それから、久しぶりに会えたよタイワンリス君。
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そして江ノ島は、鶴岡八幡宮以上の人口密度でした。
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江ノ島からの元日の富士山、見事です。
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江ノ島に上陸した途端に魚介類の焼ける香ばしい磯の匂いがします。
 
初めて、店頭で焼いている畳鰯を買ってみました。
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1枚350円で、稚魚と青海苔をシート状にプレスしたものを香ばしく焼いています。
 
食べたら、江ノ島に上陸したときの磯の匂いと同じものがさらに凝縮した風味でした。
 
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意味もなく光に透かしてみた。
 
そんなこんなで、今年もよろしくお願いいたします。
 

2016年よ終わらないで

またずいぶん間が空いてしまい、なんと今日に至っては今年の最終日となりました。

 
あと30日くらい年末が続いて、ずっと冬休みだったらいいと思います。
 
30日あったら走って、自転車乗って、本読んで、食べて飲んで、ブログもたくさん更新するのにな!
 
妄想しても仕方ないので、今年の反省をします。
 
2016年に書いた記事の本数は、これを含めるとちょうど50本でした。
数だけ見ればまあまあですが、
1-6月: 32本
7-12月:  18本
で、明らかにペースが落ちています。
 
一つ、思い当たる原因があります。
 
引っ越しです。
 
通勤に電車を使わなくなったために、スマホを触る時間が減少しました。
 
その代わりに何をしていたかというと、飲み食いしていましたね!
 
太りました。
 
引っ越し先の部屋の居心地が良くて、もっぱら部屋で飲み食いしておりました。
 
食べ終わったら記事を書けばいいのに、ほとんど寝落ちしました。
 
さて、ブログ更新するのがそんなに良いことなのかというと、私にとっては良いことです。
 
・書くことで知識が整理できる。
・書くことで記憶が定着する。
・書くことで文章のアウトプットに慣れる。
・アウトプットした結果が、会話のネタのストックとして使える。
 
そして、
・ブログという形式によって、人とつながれる。
 
あとね、
・写真を撮って、誰かに見せる場があると嬉しい。
 
などなどの理由があります。
 
モーレツに書きまくればいいという訳ではありませんが、ある程度の負荷を自分にかけた方が良いようです。
 
従って来年も続ける所存でございます。
 
目標は、1週間に2本ペースかな。
ざっくり今年の倍になりますね。
 
家飲みの様子もブログに上げて行きたいのです。
寝落ちる前に。
 
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ではここで家飲みの一例をば・・・
 
写真は、先日作った「梅納豆うどん」です。
 
梅干を刻んで納豆と混ぜて、茹でたうどんに乗せます。お好みでネギを散らします。
 
終了。
 
風邪気味だったので・・・栄養価が高そうで、なおかつあっさりして食べやすそうなメニューを考えた結果こうなりました。
 
写真の左上にチラッと見えているのは日本酒ですけどね。
 
 
食といえば今日、散歩中に植物の声を妄想しました。
 
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「太陽光おいしいね」
「太陽光マジで神」
 
そんな年末を過ごしております。
 
来年もよろしくお願いいたします。
 
あああしまった!
引っ越したのにブログタイトル変えてない!!
10月に横浜に引っ越したのに「こちら目黒区食文学研究会」て。
 
そんな感じのブログです。
 
 

修善寺日記 その2

11月の下旬に尋ねた修善寺その2です。今回で完結します。

晴れた日は、さすが静岡、富士山が雲を引き連れて聳えていました。
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そんな自然の中、自転車に凝っている人(?)の間ではそこそこ有名らしい、修善寺サイクルスポーツセンターに行ってみました。
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屋内も屋外も、実際の競技で使用されるコースが各種揃っています。
屋内の競技場はベロドロームという名前で、この日は自由に客席に出入りでき、入ってみたらガチのレースに出くわして迫力ありました。
ちなみにベロドロームとはフランス語で、Veloが自転車、dromeが競技場なんだそうです。Wikipediaより。

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屋外の競技コースをひとつ、自転車を借りて実際に走ってみました。

上の写真では紅葉がきれいで平和そうですが、実際は上りと下りの連続で、下りはバランス感覚、上りは坂を登り切る筋力や持久力が必要で、自転車競技の多数の身体的要素を痛感しました。

からの、クラフトビールのブリュワリー見学です。
山の風景を眺めながら冷えたクラフトビールをいただけます。
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3種類飲み比べセットで800円、しかも選択肢がたくさんあって、迷ったらカウンターでいろいろ聞けます。
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ブリュワリー見学では、ビールに使われる各種の麦をその場で数粒、食べられます。
甘さがじわじわきます。

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自宅のベランダで30リットルから始まったビール造りが次第に拡大する様子は、歴代のタンクとともに、各地のブリュワリー見学が趣味という筋金入りの説明員さんから語られます。

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静岡県内の柑橘系果実の風味を積極的に取り入れているようで、手作業で皮を剥いたり、家庭にあるようなレモン絞りを使ったりとアナログな面を残しています。
柑橘風味のクラフトビールって美味しいよね。

このベアードビール(Baird Beer)は、アメリカ人のベアードさんと日本人の奥さんが始めたもので、味も経営も何もかもセンスありまくりでズルいわー、とさえ思う銘柄です。

さて、そこから修善寺の市街地方面へ戻り、紅葉がライトアップされている「虹の郷」へ。
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控えめな和風の照明が巧い。
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人出はそこそこあり。
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園内にお店があり、これがまた和風の店構えで地物を扱っています。

お土産は、おろしワサビチューブと、「ニュースコ」という静岡産の柑橘類のタバスコを買ってきました。

おろしワサビチューブ、ワサビの食感はサクサクしているけど、ガツンとくる訳ではなかったです。
逆にスーパーで売っている普通のワサビって美味しいんだなと思いました。

ニュースコは、トロみがあってすぐに無くなってしまうけど、ジューシーで美味しかったです。
白身魚のソテーや唐揚げに合います。

また一つ、静岡の街を満喫しました。

修善寺で秋を食べるよ


初めて訪ねましたよ修善寺

山あいの川沿いで、時代に取り残されることもなく、変に商売っ気を出すこともなく、素で佇んでいる風でした。

修善寺の街に着いて、ガイドブックも見ずに昼ごはんでふらりと入った小さなお店がとても良かったです。

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ふろふき大根ゆず味噌のせがサービスで出てきました。
晩秋あるいは初冬にシンプルに暖まります。

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修善寺の名物って何でしたっけ。
調べても明確には出てきませんでした。強いて言うならまあ蕎麦とワサビかなみたいな、そこらへんも突出しないですね。

お蕎麦も美味しゅうございました。
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このお店で一番美味しかったのは、スナギモの味噌漬けを焼いたものです。
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スナギモのサクサクした食感と弾力が普通のやつよりあって、味噌の甘みとコクが充実感をもたらします。
焼鳥専門店でもこんな美味しいスナギモは食べたことがないというか、味噌漬けの調理方法自体初めてでした。

からの、修善寺の街の中心、修禅寺です。
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西暦807年に空海が建てたと伝えられています。
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温泉が好きだったのかしら。
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お寺はそんなに大々的な規模でもなくて、これまたシンプルなほうでした。
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手を清める水が暖かかったのがまた地味なサービスです。
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それから、それほど大きくない街を川沿いにぐるりと回って、おろしワサビを買いましたよね。
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修善寺の大事件というと、源頼朝の息子が、北条方によって暗殺されたらしいです、温泉に入っているときに。
それにまつわる史跡がぽつぽつありました。
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看板の色合いがカッコいい。
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店なのかさえ分からない陳列もあり。

雨の日でしたが、一瞬の晴れ間を捉えて公園の紅葉を撮ります。
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そしてまた雨
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さて、夜はフレンチをいただいてしまいました。
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小さいけれど、やっぱり細かいサシの入った牛肉は美味しかったなあ。
外側の焦げ目がパリっと薄く香ばしく、バルサミコのソースの酸味と、濃厚かつ肉汁ジューシーでございました。
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デザートのプレートが、これでもかと言わんばかりに何点も乗っていて、殴打されまくりでした。
奥から順に、ブドウのソルベ、キャラメルで煮たリンゴ入りキャラメルムースケーキ、リンゴのコンポート、甘さ控えめチョコアイス、柑橘系の皮の砂糖煮、濃厚チョコクッキー、です。

今回の記事は(ほとんどいつもですが)見て撮ったものをつらつら並べて書きました。

ザーッと写真を眺めてお楽しみください。
と最後に書いてすみません。
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多摩リバー100km、すみません自転車です

事情が重なり、自転車を購入しました。

ガチではないけど、そこそこスポーティなやつです。

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さて、いきなり行って参りました、「たまリバー50km」略して「多摩サイ」?、略さないと「多摩川サイクリングロード」みたいなやつです。
往復100kmになります。

私は川崎の六郷橋(河口から約3km)からスタートしましたよっと。

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六郷橋のたもとに行くまでコースがどちらにあるのか知らず、川崎側でスマホから調べた結果、全コース多摩川左岸すなわち東京都側と分かりました(そこで知った)。

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少し行くと現れたサザンクロス的な楼閣の街は何かと思ったら、武蔵小杉でした。

しばらく会わないうちに大きくなったねえ。
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ところでこのコースを走ったのは土曜日だったのですが、ランニングをしている人のほうが圧倒的に多かったです。
5倍以上の差はありました。

これまではランナーの立場でいつくかの河原を走ったことがありますが、自転車の立場で走って改めて「歩行者優先」の注意書きが多く目に入りました。

河原道は比較的広くて平坦で、市街地に比べて景色が変わりにくいため、灼熱の日の荒川なんてひどかったなあ、追い越して行く自転車が恨めしかったなんて思い出して優越感に浸る部分もたしかにありました。

しかし一方で、 自転車がラク過ぎてカロリー消費してないという焦りも付いてきました。

優越感と焦りに挟まれながらの小トリップです。

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そしてケツが痛い。

初めての硬くて細いイス(サドルと呼ぶらしい)ですから、100km走ったら痛くなりますわな。

ツーケーの休憩を取りながらの走行です。

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わあ多摩川狭くなったねえって思ったら、河川敷なのに道に迷って別の細い流れを辿っていたなんてこともありながら、
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さくっとゴールに着きました。

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ゴール地点は羽村玉川上水取水口です。
(2年前は玉川上水を辿って40kmランニングでここまで来たのでした。)

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今回は対岸に渡り、土手に自転車を置いて羽村の歴史資料館(無料)を見学してからの帰路です。

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柔らかに射す午後の日を浴びながら。
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ツーケーの休憩を取りながら、次第に日が暮れて行きます。
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川崎まで戻って来たで。
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多摩川の向こうに富士山のシルエットが浮かんでいました。
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再び六郷橋を渡ります。

痛くなった身体の箇所は、ケツ、腰、腕と膝でした。
脚の疲労は全くありません。

消費カロリーが不明のまま、多摩川コースを往復した達成感から肉を焼いたり弁当を食べてしまいました。
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今までママチャリにしか乗ったことがありませんでしたが、身体が拡張されたように意のまま以上に速く走る自転車があるものなんですね。

さてさて、私はどこへ行ってしまうのでしょうか。