オネアミスの翼の異世界感から八王子駅前の斜めストリートを見た
2018年10月20日(土)横浜から横浜線に乗って八王子に行ってきました。
何しにかというと、美術館に「オネアミスの翼展」を観に行ったからなのですが、このブログで報告するべきは食べ物です。
JR八王子駅からちょうど美術館の方向へ斜めに延びる遊歩道ストリート(西放射線ユーロードというらしいです)を歩きました。
お昼は老舗ラーメン店の「竹の家」でスタンダードなラーメンをいただきました。
ノスタルジー、レトロ、昭和と形容される、東京醤油ラーメンです。
魚介でも肉でもないというか、ダシの風味が何もせず、スープに脂の成分は無いのですが、調味料の味のカドがなくてまろやかな味です。
チャーシューは赤みだけのペラッとしたやつかと思いきや、意外とプリッとして風味がありました。
ネギとメンマとノリがスタンダードにそれぞれの役割を果たしていて、分量のバランス的に飽きさせません。
飲み会の後に食べたらホッとするでしょう。
美術館の帰りは、同じ斜めストリートの「サラダガール」に寄りました。
一言でいうと、センスが良い。
店の外装と内装が、ちょっとお洒落だけど親しみやすくて開放的で入りやすい。
そして食べ物が、シンプルだけどオリジナリティがあって、確実に美味しい。
ジャガイモとキャベツのパリパリサラダ、ジャガイモは極細の千切りにして揚げ、千切りキャベツの上に乗せただけのものですが、食感と味付けのバランスが絶妙です。
手作り薩摩揚、食べかけの写真ですみませんが、ふわふわでタマネギのアクセントもあり、揚げた風味は香ばしい。
食器もまた絶妙に独特で、ストリートに馴染みつつ僅かにファンタジックな世界観を出しています。
それから、店名を忘れたのですが、同じ斜めストリートの駅寄りのほうにやたら安い中華料理屋がありました。
焼き餃子4個150円、水餃子250円、ハイボール100円ですと。
味は普通でしたが、ここに来れば300円以下で肴が付いて飲めるとか、なんて場所だ。
ところで、この日の目的だったオネアミスの翼展ですが、けっこう刺激ありました。
公開は1987年で、正直当時は横目でチラッと程度だったのですが、この展示を観て驚きました。
架空の惑星の架空の国で、一人の男が史上初の宇宙パイロットを目指すという話なのですが、その設定資料が綿密でした。
食べ物まで架空なんですよ。
食器も、ボトルの形も。
そして文字も。
街並みは中世ヨーロッパと未来宇宙的なものが混ざって、どうしてこんな世界を創り上げることができるのだろうと。
展示で監督のインタビューが映像で流れていて、
「今ある身近なものも、変化する流れの中で、今たまたまそういう形をしているに過ぎない。例えばお皿にツノが生えていたら違和感あるでしょう。そういうちょっとした異世界感を出そうとした」
みたいな話があり(うろ覚えですが)、なるほどと思いました。
そういう脳で外に出て街を歩いてみたら、飲食店は、多かれ少なかれ異世界感を出すところになりました。
小洒落たバー、和風居酒屋、中華料理屋、それぞれがストリートの現実から壁紙一枚隔てて少し別の世界を演出しています。
そんなことを考えた八王子探訪でした。