読むめし

口で咀嚼するたけでは足りず、観念でも食べ物を愛でようとする人間

伊勢佐木町の果てに何があるのか

横浜の関内駅付近から一本道で伸びる歩行者天国伊勢佐木町はけっこう長く続いています。

そういえばどこまで続いているのか、確かめたことはありませんでした。
だって奥へ進むにつれてあやしさの度合いが濃くなりますし。

そこで今回は、道が続く限り進むことにします。

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おなじみ(?)、関内駅側の入口からスタートです。

ゆずがデビュー前から路上ライブをやっていた松坂屋は2008年に閉店し、今や有隣堂伊勢佐木町本店だけが、「昔からある店」のようです。
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地元関連の書籍が充実していて、心の拠り所となります。

関内駅寄りのエリアは人通りの最も多い場所だと思うのですが、上記以外はチェーン店が入れ替わり立ち替わりの状況です。
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時を経て、観光客よりも地元の人のための街になった感があります。

チェーン店でも何でも、とにかくさびれず活気があるのは良いことです。

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チェーン店の並びの中に、カジュアルな中華料理屋がさり気なく混ざったりします。

ちなみに伊勢佐木ストリートの一本道を、左右どちらかに少しでも逸れますと、途端にあやしい世界になります。
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横の道には目をつぶりながら伊勢佐木町をまっすぐ進むと、しかし結局大きな道路を渡るにつれて意思疎通が難しそうな世界になって行きます。
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チェーン店も健在ですが、個性派のお店が見受けられるようになります。
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人通りはだいぶ減ります。
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50円のゲーセン「ピロピロ」、こわいけど、入口は物理的にとてもオープンです。
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「まーじゃんかふぇ」とか、随分カジュアルです。
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その先の小洒落た本格イタリアン、安くはないけど、以前訪ねて美味しかった。
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さらにその先、ストリートの両側にある富士見川公園を越えると、いよいよ居住エリアらしくなります。
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この奥に何かを期待する人はほとんどいないと思います。

おや、お三の宮通り?
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道は一本ですが、通りの名前が変わったようです。

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だいたい居住物件で、たまに個人商店が点在していました。

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山王橋で、大岡川を渡ります。
それまで大岡川は通りと並行していたのですが、川がカーブしたのですね。

いよいよアパート・マンションの視界から
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交差点の向こうで、ついに道が途絶えました。
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お寺の門と、その後ろに鉄道の高架があり、道はもうありません。

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道はないけど、お寺の門の上は京急の線路で真下に駐車場があり、その向こうにお寺への階段がありました。
なんだこの都市計画は。

既に一本の通りとは呼べない雰囲気だけど、お寺の門の脇で線路をくぐり、道なりに進むと、京急本線の南太田駅に着きました。
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駅前の小ぢんまりとした広場と、それを囲む小さなお店は、ちょっとした異世界感がありました。

昭和な喫茶
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一見さんの難易度が高いラーメン屋
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そして唯一お洒落なドイツパン屋
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ドイツパンを買って食べたところ、とても美味しかったです。
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プレッツェルクロワッサンは、バターの風味芳しく、皮の風味香ばしく、食感はしっとり。
何度も鼻にくっつけて嗅ぎました。


というわけで関内駅から2,3km、伊勢佐木町の終着はそれなりに素敵な小天地で、よかったね。