静岡市の人口は70万人あまり(2015年推計人口)ですが、あまりこれくらいの規模の都市を訪ねたことがないと、駅を降りたとき「「あれ?もしかして100万都市?」という感覚になります。
(写真は内側のお堀と石垣です)
すなわち、堅牢かつ重厚。
戦国の世からたまたま運良く(と言っては非常に失礼かもしれないけど)勝ち残ったことより、その後260年ぐらいに渡る治世を築いた功績は大きいと思います。
そして家康は、合戦で勝利することよりも、堅固な政治基盤を築くことにめちゃくちゃ優れた能力を発揮したんだろうなあと。
そんな家康(想像)は、静岡の人々に愛されていることが、街を歩くと感じられます。
ツレ(かなり近眼)「ソフトクリームを持っているね」
いやいやこれは駿府城内の、鷹を持った家康像ですよ。
家康は駿府城を造った後、いろいろあって江戸城で幕府を開く訳ですが、子供に政権を譲った後は駿府城に戻って隠居し、この地で亡くなるんですね。
このお城を気に入っていたのでしょう。たぶん。
天守閣をはじめ建屋は無くなってしまいましたが、堅牢なお堀と石垣に囲まれた広い空間は、今や平和な公園です。
公園の中に、ミニチュアの洋風庭園があったりします。
市民の憩いの場です。
さて、駿府城跡を訪ねたあとは、静岡おでんを肴に一杯引っ掛けようかと思ったのですが、残念ながら昼からやっている居酒屋を見つけることができませんでした。
通常の地方都市は、駅から県庁や市役所を擁した城跡までの道の周辺が飲屋街なのです。
そう確信していた私の慢心が起こした悲劇でした。って、飲み屋を見つけられなかっただけですが。
事後に調べたところ、JRの駅と城跡を結ぶ線ではなくて、あの微妙にズレた角度の正方形に従って敷かれた道に繁華街があったようです。
雑な図で申し訳ありませんが、上の地図の水色が駅から城跡で我々が辿った道、ピンク色が繁華街です。
やられました。
家康め、容易に飲ませてはくれないようだな。ハーッハッハ
(写真は、駿府城のお堀沿いにある、わさび漬けのオブジェです)
駿府城の周りの道路も、不思議な角度の直線になっているんですよね。45度でも60度でもなく、東西南北の方角とも一致しません。
現在の日本にも強烈な影響を及ぼし、世界史にさえ間接的に影響を与えた江戸時代の開祖の精神を象徴する、極端に言えば魔法陣のような駿府城が、そこにあったのです。