読むめし

口で咀嚼するたけでは足りず、観念でも食べ物を愛でようとする人間

中国製の食べるラー油「老干媽」シリーズを食べてみた

中国から来た「食べるラー油」、けっこうイケます。

きっかけは知人からのいただきものでしたが、美味しかったので横浜中華街へ行った際に探したところ、食料品店にはたいがい置いてあり、シリーズ製品が複数並んでいてテンションが上がりました。

今回は、私が知る限り横浜中華街で入手可能なシリーズ全種類を紹介します。

 

〈横浜中華街で入手できた老干媽(ローカンマ LAOGANMA)シリーズ一覧〉
1. 豚肉入
2. 鶏肉入
3. ピーナッツ入
4. ピーナッツ・豆腐・ザーサイ入
5. 豆鼓入
6. 牛肉と豆鼓入
7. 玉ねぎ

 

1.豚肉入


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豚肉を干して細切りにした、やや固いものが入っています。肉だけど、お店の人いわく半年は持つそうです。


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シリーズの中で最も花椒が効いています。花椒とは、簡単に言うと中国産の山椒で、山椒よりも辛いです。直接舌に触れると痺れるよ。ちょっとした爆弾みたいです。

↓クワッと四方に開いた花椒、強そう。
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正直、豚肉は入ってなくてもよくない?とも思いますが、まあこれのおかげでラー油単体でも酒の肴になりますし、もやし炒めにかけるとタンパク質の追加にもなります。


2. 鶏肉入


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わざわざパッケージの真ん中に「骨付き鶏肉」と書いてあり、骨付きってどういうこと?と思ったら、たまに人差し指の先ぐらいの塊がありました。コクを出すためなんですかね。


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鶏肉はやはり干したものです。これも人差し指の先ぐらいの大きさで、食感と風味は唐揚げの赤身がやや硬くなった部分に似ています。というか、原理的にほとんどそのものかもしれません。従って、ラー油に漬かった唐揚げが入っていると考えることもできます。
尚、ベースの味は、豆鼓なし、花椒控えめで、もちろん鶏肉の風味があり、コクが豊かです。

 

3. ピーナッツ入


これが中華食べるラー油のスタンダードという感じがします。
日本の食べるラー油よりも花椒の風味が効いているけれど、痛いほどではありません。粒そのままのピーナッツのまろやかさが安心を与えてくれます。
シリーズ中で最も個性が無く、すなわちベーシックで汎用的であり、初めての人にはこれがおすすめです。

(写真が無くてすみません)

 
4. ピーナッツ・ザーサイ・豆腐入 "三味"


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3つの具材ともクニュッとした歯ごたえです。大部分をこの3つが占めて、隙間を唐辛子とラー油が満たしています。
豆腐は凍り豆腐に近いです。中国の干し豆腐なのでしょうか。とにかくおなじみのあの生の豆腐とは違う食感です。そして、味が付いていません。ピーナツもナッツ感ではなく、クニュッとします。ザーサイが、これまたいつものではなくて、クニュッとするんです。おそらく一度干しています。やたら塩辛く、この瓶の中ではザーサイが塩味をもたらしています。


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ところでもしかして、豆腐とピーナツとザーサイと、唐辛子と油って、1日に必要な栄養素が揃っているのではないでしょうか。ひょっとして完全食ってやつなのでは?
これを食べつつビールを飲んで日が暮れても大丈夫だったりして。

 

5. 豆鼓入


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赤いラー油の中に黒くて柔らかい、お味噌の風味が詰まった豆がぎっしり入っています。辛い油味噌とでもいうのでしょうか、調味料としての統合性はピカイチです。日本の食べるラー油にはない、(他のもいろんな方向性で日本にはないけど)味の深みがあります。


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ちなみに豆鼓とは、大豆を発酵させて塩を加えた中国の中国の食品もしくは調味料で、味噌に似ているっちゃ似ているけど、豆の固形分が明確なやつです。
「みそ味の黒くて柔らかい豆」と個人的には認識しております。

 

6. 牛肉と豆鼓入


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蓋を開けた瞬間に、ギュッと煮詰めたような牛肉の匂いがきました。食べるとたしかにギュッとした風味があります。しかし、なかなか牛肉の姿は見つかりません。豆鼓や唐辛子の種ぐらいの大きさの牛肉片が入っていて、色や形が似ているので見つけにくいようです。


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豆腐にかけたら肉味噌のような役割を十分に果たすでしょう。シリーズの中で、濃さNo.1です。

 

7. 玉ねぎ


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香ばしい!甘い!美味い!ついついお菓子のように食べてしまいます。しっとりした食感ではなく、クリスピーです。大豆の粒も入っていて、意外にもこれがクリスピーで香ばしいのです。花椒も入ってはいるけれども、他に比べると控えめです。辛さも柔らかめで、スナック菓子のように食べ進んでしまう危険があります。


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以上、横浜中華街で入手できたシリーズ全ての紹介でした。

 

あ、注意点があります。

蓋が固いです。

紹介した7個中、6個は金属のテコ式の蓋オープナーを使わなければ開きませんでした。
蓋オープナーは千円以下で買えるので、用意しておくと良いかもしれません。

 

あと、店舗によって価格が異なります。

こういう自由競争は私が中華街を好きな理由の一つです。

ここで紹介した商品はほとんど280~400円の範囲ですが、自分で歩いて好みのお店を見つけるのも散歩の醍醐味だと思います。

 

以上です。