読むめし

口で咀嚼するたけでは足りず、観念でも食べ物を愛でようとする人間

城址公園だけではなかった、癒やしの小田原散歩

小田原近辺の歴史は未勉強なので、お散歩メインの記事となります。

 

小田原と言えばすぐにお城のイメージが浮かび、これまで箱根などへ行くときに時間があれば、小田原城址公園に立ち寄って「小田原に寄った」ということにしていました。

 

しかしこのたび、お城の外郭「総構(そうがまえ)」が大きくお城を取り巻いており、全長約9kmに及ぶことを知りました。

散歩にちょうどいい長さではありませんか。2019年1月4日、行って参りました。

 

地図は、小田原城の公式サイトからPDFで見られます。

https://odawaracastle.com/global-image/units/upfiles/304-1-20171016150531_b59e44c2bc1c75.pdf

ご利用案内-パンフレット | 小田原城【公式】

また、JR小田原駅の改札を出て正面にある観光案内所では紙を無理で入手できます。

 

別に順路が決められている訳ではないので、好きな場所から始めます。

 

この日は、小田原駅西口の北条早雲像を経てf:id:baroclinic:20190105084308j:image

北の方角にある「城下張出」から反時計回りにスタートです。

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ちょっとした広場で親子が縄跳びなどしている平和なスペースで、

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垣根の奥へ進むと、ストンと斜面が落ちていて、これが「堀」なのだそうです。

 

こんな調子で、お堀を辿ってずっと歩ける訳ではなく、中世ヨーロッパの城郭都市のように城壁の上を歩ける訳でもなく、ところどころに露出する土塁と堀を点と点で繋ぎながら、一般道を歩くのがメインとなります。

 

張り切ってトレイル用の靴を履いてきたけれど、結果的にスニーカーで十分でした。

 

坂から海が見える・・・言っちゃうよ、エモいって。
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尾根道の今は静謐な平和の中にあり、ここは桃源郷だと言ったら戦国時代の人は信じるかもしれません。

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左手に急斜面、その向こうに海の見える静かな道、今年一番の癒やしです(早い)。

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ううう海、相模湾

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この美しい風景を辿る小道は「白秋童謡の散歩道」として市の教育委員会も設定しています。

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小田原、住める!

と思いました。

 

ニワトリさん、道路脇に柵もなく放し飼いですし。
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うう海

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小田原城総構」の一辺は海岸線に沿っていて、海まで下りて行くとまたそちらの世界もあります。

僅かに漁師町の名残を残しつつ、新しい住宅も建ちつつの海岸線もうららかでした。


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今は海岸線ギリギリには西湘バイパスが走っていて、それを挟んで海岸なんですけどね。

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たまに小さなトンネルから見える海がまた青い。

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ねこさん
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一里塚跡から海岸線を離れ、再び内陸へと登ります。


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たまに土塁の残りがありますが、大半は均されてしまったとのことです。

下の写真では右手が保存された土塁です。
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ねこさん

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水堀の残りのような箇所もあり。f:id:baroclinic:20190105093924j:image

 

ぐるっと9km、1周して元の「城下張出」まで戻ってきました。

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3時間ちょっとかかりました。

 

あとは適当に、総構以外の遺構を辿ったりしながら帰ります。

城址公園を離れた裏側からこんな小田原城が撮れました。

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さて食べ物は、小田原駅の箱根ベーカリーで、クロワッサンのクロックムッシュを買ってみました。


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バターたっぷり、外皮カリッと香ばしいクロワッサンに、ベーコンとホワイトソースを挟んでプチリッチな気分です。せっかくなのでワインと共に。

店舗併設のカフェでは、箱根ベーカリーのピザがビールやワインとともにいただけたりして心惹かれたのですが、この日は帰宅コースにしました。

 

小田原駅ビル5階の有隣堂には、小さいながらも郷土史のコーナーがあり、北条氏や相模の武士の本が充実していて、そちらでも時間を取ってしまったのです。

 

この日に歩いたのがお城の外郭だなんて、戦国時代にどういう状況だったのか正直理解が追いつきませんが、今は絶賛癒しの散歩道でした。