読むめし

口で咀嚼するたけでは足りず、観念でも食べ物を愛でようとする人間

横浜 三渓園で5月の緑をば

空気が爽やかだったので、5月20日(日)は三渓園を歩いてきました。

 

三渓園横浜市本牧にある広い日本庭園で、日本の伝統的な建築物が多く配置されているのが特徴です。
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明治の末から大正時代に貿易で財を成した原三溪という人が、この場所に庭園を作ったのだそうです。

入園料は700円・・・そんなにしましたっけ。でも来ちゃったから払うわ。テヘ


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池にかかる橋から見た臨春閣。

この建物は元は1649年に和歌山の紀ノ川沿いに建てられた、紀州徳川家の別荘だったらしいです。

あと八代将軍吉宗もこの建物で遊んだとか。

既に暴れん坊だったのでしょうか。
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今では窓からの緑も美しい、静かな佇まいです。
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建物の裏手に回ると、アゲハが花の蜜を吸っていました。


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新緑の庭園をゆるく散歩いいわー。

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緑の中へ張り出した縁側でお茶を飲みたい、といった想像が掻き立てられます。

こちらは月華殿といって、伏見城にあった大名控えの建物だったらしいです。


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新緑の中の日本建築を眺めるだけで喉が潤う気がします。

上の写真は聴秋閣かな。


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こちらは半分チラッとした三重塔。

最初に建ったのは1457年とか。木津川の廃寺にあったものを1914年に移設。

三渓園の正門を入ってすぐ大池の向こうに見える丘の上の塔(この記事の最初の写真)はシンボリックです。

 
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白川郷から来た合掌造りもあるでよ。

江戸中期に建てられたようですが、昭和の時代にダムに沈んでしまうところで三渓園に寄贈されました。

中に入ることができ、囲炉裏にくべた薪のパチパチいう生音を久しぶりに聞きました。

 

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他にお寺や神社まで移設してるんですよね。

さすがにお寺や神社はそれぞれ事情があって寄贈されたようですが、

三渓園は日本建築のテーマパークや!

と、やっと気付いたのでした(おそ)。

 
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建物がたくさんあるのにそれぞれが干渉せず、緑の谷や丘にそれぞれの世界を作っているようです。

 
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不意に、自分が住んでいる所も旅行先もどの場所も、たくさんの時代の痕跡が同時に同時に存在しているのだという思いに至りました。

 

さて、園内にも茶屋がいくつかあり、だんごなどそれっぽいものをいただけるのですが、この日は門を出てしばらく歩いた交差点にあるパン屋さんに寄ってみました。


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チョコがけクロワッサンが40円なのよ。


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果肉入りアップルパイ170円。甘さひかえめで食べやすい。

 

日本建築の話をしてきたのに最後でパンとかすみません。

 

時代は、住んでいる場所でもブログの中でも錯綜しているのです。