瓶の蓋が開かなくて、ツールまで買った話
ここ十年か二十年か、あるいは三十年くらい、瓶の蓋が開かないなんてことは無かったんです。
蓋が開かなかった最後の記憶は幼稚園の頃、母親がジャムの蓋を開けられず、私も挑戦したが開けられず、蓋に輪ゴムをぐるぐる巻いて布巾をかぶせて捻っても開かず、途中参戦した父親も格闘の末、やっと開いたけど家族で脱力気味になった、みたいなシーンです。
技術の発展によって瓶と蓋の寸法精度は上がる一方だから、今後は蓋が開かないなんてことはある訳がない。
いつしか漠然とそう思っていました。
しかし唐突にそれはやってきました。
なるほど、輸入食品でした。
1日目: いやー参ったな。今日食べたかったんだけど。まあ日を改めれば開くでしょ。
2日目: 意外としぶといな。でも明日になればさすがに開くでしょ
3日目: (開かなかったのでネット検索する) 「瓶の中が真空になっているかもしれないので、温めてみましょう」「手首ではなく肘から腕全体の力を使ってみましょう」→だめでした。
4日目: 職場や知人で力の強そうな人に頼むことを検討するも、モノがラー油であり、運搬リスクを考えて断念
5日目: 毎日少しずつ力を加えれば、いつか開くと思う
6日目: コツコツ捻る
7日目: コツコツ捻る
8日目: 100円ショップでラバー式の蓋開けツールを購入して挑戦 → 残念
ラバー式の蓋開けツール、ペットボトル開け機能も付いてさらにマグネットで冷蔵庫にくっつけることもできるのね。優れモノだわ。今回は開かなかったけど・・・
9日目: ラバー式でコツコツ捻る
10日目: ラバー式でコツコツ捻る
11日目かそれくらい: こうなったらあのお方の力を借りるしかあるまい・・・そう、梃子(テコ)様だ。
12日目かそれくらい: 東急ハンズにて680円の梃子様式ツールを確保。ツールと力を合わせて格闘の末、ついに勝利!
いやー長かった。
開いた瞬間を脳内でリフレインする快感になるくらい長い道のりでした。
ちなみに、開けた瓶はこちらになりなす。
中国から来た「食べるラー油」、
日本のとは少し違うけど、きっと日本人にも美味しい。
ピーナッツ入り、豚肉入り、牛、鶏、豆鼓など、バリエーションも豊かです。
通販でも買えますし、横浜中華街の食料品店に行くと現物とバリエーションを目の当たりにできます。
梃子様を自宅に召喚できたので、これから安心して他の味を試せます。よかったね。