読むめし

口で咀嚼するたけでは足りず、観念でも食べ物を愛でようとする人間

無印良品のフルーツフレーバー茶を飲み比べてみた

この週末で横浜あたりの夏は終わったような空気です。

 

暑いのが苦手で、特に今年の夏はほとんど毎日体調不良の私にとって、秋の風は漂流の末に見つけた陸地のようなものです。

 

「陸だ!陸が見えたぞ!」

 

しかしそれは幻ではないのか?

一瞬陸が見えても、また潮に船が逆らえずに遠ざかってしまうのではないか?

 

そんな日々を過ごしております。

 

さて気候変動の激しい折、無印良品にて快適な住居グッズを探していたところ、面白そうなお茶を見つけました。


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並べちゃった。

 

●アップル烏龍茶
合うのか半信半疑だったけど、飲んでみたらもう烏龍茶を普通に飲んでもアップルの風味を連想するほどよく合っていました。
甘みは無く、烏龍茶独特の渋みは軽く残しつつ、リンゴの風味が載っています。原材料名を見たら、りんご果汁も入っているんですね。さわやか。


●はと麦&レモングラス
ピュンピュンする。麦茶に追い打ちでレモングラスの爽やかさを加えた夏の味です。
麦茶のふんわり丸い風味にレモングラスの鋭い線が突き刺さるようなハーモニー。
これは厳密にはレモンではなくてレモングラスなので、フルーツではなくハーブだけど、売り場で同じ列に並んでいたし雰囲気もあるので仲間に入れました。

でもやっはりハーブティーだわ。

 

●オレンジ茉莉花茶
柑橘の爽やかな風味がジャスミンに寄り添います。
ジャスミンの上品さに南国リゾート感が加わり、東南アジアのモダンなホテルのロビーで飲むような(勝手なイメージです)くつろぎのひとときです。

 


●白桃グリーンティー
蓋を開けると圧倒的にフレッシュな桃の香りがして、桃ジュースかなと思います。
飲んでみると薄い茶に、桃の元気な風味が乗っかっているが、全く甘くありません。
普通のお茶に桃の果汁が間違って垂れちゃったかな、という気分も若干あります。


●グレープフルーツグリーンティー
お茶を飲んでいるときに横からグレープフルーツ果汁が流れ込んでくるような感覚。飲んでいるときはお茶メインだけど、飲み終わったときにグレープフルーツの香りが残る。なので、カロリーゼロで「今グレープフルーツジュース飲んだっけ」と思えることうけあいです。ほのかな酸味あり。


おすすめ順に並べると、

1. オレンジ茉莉花茶

2. アップル烏龍茶

3. グレープフルーツグリーンティー

4. 白桃グリーンティー

番外. はと麦&レモングラス (ごめんハーブティーだった)

 

喉が渇いてジュースが飲みたいけれど、糖分は控えたいときに活躍することでしょう。

 

せっかく5本揃えたので、ロックバンドのCDジャケット風に撮ってみました。


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もう一枚、段差を付けて撮ってみました。


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尚、段差に使用したのは司馬遼太郎吉川英治などの歴史小説の文庫本です。

 

夏の終わりまであと一歩。

 

頭が正常なうちに辿り着きたいものです。

 

北陸の城 - 春日山城、富山城、高岡城、七尾城まで

新潟県上越市にある春日山城は、住んでみたいと思うほど素敵な山の城でした。

 

かの上杉謙信の城だったそうです。f:id:baroclinic:20180805180452j:image

2018年5月連休に訪ねた春日山城は、少し暑かったけれど8月の酷暑に比べればずっと爽やかで、ちょっとした山道歩きの運動にもなります。

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日当たりの良い山に住んで、美しい山々を遥かに望み、その山々から流れてきた清らかな水で潤っている町を見ていたら、戦いなんてやめて引きこもりたくなりますよ私なら。

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シャガの花がお城の周りにたくさん咲いていました。
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あとから写真を見直すときに「シャガだから春日山城だな」と思い出せるほとです。


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平和な時代にはためく「毘」の文字は微笑ましく見えてしまいます。

 

さて、上越から一気に富山へ、北陸自動車道で一気に130km移動(スピードじゃないよ)してしまいました。

 

途中のSAでいただいたグルメを紹介します。


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ます寿司のおにぎり!

なんでおにぎりにしたのか。

 

えーと、私の大好きなます寿司の風味は損なわれず、そのまま揚げた風味がついたおにぎりでした。なんでおにぎりにしたのか。

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ビールが飲みたいやつです。ありがとうございます。

 

この間に糸魚川や親不知があったのですが、今回の旅では通過となります。

 

そして富山城。

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平地の城です。

戦国時代は神保氏→佐々成政の所領となり、江戸時代になってからは前田氏をが治める所となりました。

 

石垣と天守が復元されていて、中国からの観光客がたくさんいました。

 

その次に高岡へ行き、高岡には高岡城がある訳ですが、高岡城は富山城が火事になったことから築かれたと伝えられています。

こちらも平城で、おっとりした高岡の街の支えになっているようです。

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前田氏の加賀藩の支所のような役割を果たしつつ、江戸時代の一国一城令に合わせて「お城じゃないよ?」という体裁を保ちながら工業を盛んに行ったのです。

 

富山と高岡、たった20kmにも満たない距離にある2つの都市の関係性が気になりつつ先へ。

 

能登半島を北上して七尾城です。

 

海抜0mの七尾湾から、山を高度300mほど登った山の中にありました。

7つの尾根があることから七尾と呼ばれたと伝えられます。

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上杉謙信が攻め奪ったそうなのですが、こんな山を攻めるとかめちゃくちゃ難しいし、あの上越春日山城から富山の平野まで来るのさえ大変ですよ?

 

険しい山脈がストンと日本海にそのまま落ちていて、現代でさえ何十kmもトンネルを通らなければならない。

 

上杉謙信はどういうルートで富山や七尾まで行ったのか?

 

これを書いている時点でまだ、山ルートか海を漕いで行ったのか、まだ調べ切れていません。

 

上杉謙信おそるべし、と実感した北陸お城巡りでした。

 

お料理キットを初めて使ってみた

最近旅の記事ばかりだったので、このあたりで全く旅ではない話をします。

 

仕事の帰りにスーパーで買ってきて、ついさっき食べたやつです。

 

クックキット「かつおだしの風味豊かなゴーヤチャンプルー」ですって。

 

四角い小さなバケツのような容器を開けたら、具材が小分けで入っていたんですよ。


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ビーズのアクセサリーキットみたいで、個人的には萌えポイントでした。

 

作り方は簡単、順番に具材をフライパンに投入して炒めるだけです。

 

・・・あら、卵が必要だったのね。買わなかったわ。

 

えー、卵は気にせず進めます。


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ニンジンとタマネギを最初に入れて、こころもちしんなりさせます。

 

次にキャベツ、豚肉(加熱済)、豆腐。

 

具材のラストはゴーヤとパプリカです。


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タレをなじませたら出来上がり(without 卵)。


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お味は、ゴーヤの苦味がしっかり効いていて歯ごたえもあり、加熱済の豚肉も風味が生きつつ柔らかく、タレはややとろみがあってあんかけっぽいので沖縄風ではないかもしれませんが、程よい塩加減で美味しいです。

 

豆腐はレトルト独特の柔らかさがありますが分量がちょうどよく、タンパク質とビタミンをしっかり摂れる一皿でした。

 

ところでこれ、定価が950円(税込)とけっこう尖っているんですよね。

 

ええ、今日は450円になっていたのを見つけたので買ってみた次第です。

 

この2人前のキットを950円で購入するって、どういう発想なんでしょうね (私は1人で食べましたが)。

 

野菜のゴミを一切出したくない人?

どうしても自炊したい人?

関東にある沖縄居酒屋でゴーヤチャンプルー950円はアリだと思うので、そういう設定?

 

逆に950円があってゴーヤ料理を作るとき、自分ならどうするかというと、スパム肉を買っちゃいますね。

あとは豆腐と鰹節と。

コーレーグース(島唐辛子の焼酎漬け)は調味料のため予算外とします。

 

などというたわごとは置いといても、今日はこのキットシリーズが大量に値下げされていたのです。

シリーズには、ナスと豚肉の味噌炒め、豚キムチ青椒肉絲、鶏ガーリックバター炒め、鶏カシューナッツなどがありました。

 

熱波が原因だと思います。

 

いくら簡単でも、炒め物すらしたくない人が多いと考えます。

ほら、今日は刺身が全く値引きになりません。

 

そういう状況なので、野菜ゴミが出ず、栄養バランスが良く、お手軽調理のこのキットシリーズを今後も見守り、値引きのチャンスに購入しようと思います。

 

少しくらいは猛暑の恩恵を受けたいものです。

最高の場所で最高のビールを飲む企て

キャンプに大して興味はありません。

 

わざわざ電気の無い所へ行って汗かいて虫に刺されて苦労して食事を作ることにはあまり意味を見出さないほうです。

 

しかし、美味しくビールを飲む環境が展開されるならば多少の不便さを天秤にかけられます。

 

何しろ今回はクラフトビールを作っている建屋の横で、もちろんそこのビールを飲みながら屋外で一泊過ごせるというのですから即決でした。

 

醸造所の横、修善寺の木立の中で、川のせせらぎを聴きながら飲むという、私が想像しうる限りでは最高の環境で飲むビールです。


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屋外とか書きながら、屋内の写真ですみません。

 

醸造所内にあるバーのカウンターでキャンプ場のチェックインをします。

 

到着したらまず一杯です。

 

何しろさすがに猛暑の真っ只中でした。

2018年7月21日のことです。

書くのが遅くてすみません。


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セットで味くらべもやっちゃうよ。

 

ホップが苦味のほかに柑橘系に似た風味を出すのが、好きなビールの味でございます。

 

さて、キャンプ場へ。

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思ったよりずっと爽やかです。

 

この、ベアードビールの修善寺醸造所は元々キャンプ場だったのだそうで、キャンプに適した平らな地面と程良い木立です。

 

クーラーを使わないと熱中症になる可能性があるとあちこちで言われていた時期だったので心配していたのですが、木陰でじっとしていれば暑くないことが分かりました。

 

ゆっくりテントを設置して食事の支度をして、さあビールだよ!
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屋内のバーから、「キャンプ用」としてプラスチックのカップで持ち出せます。

20時までビールを買えるのは、大変ありがたいことです。

 

キャンプ料理は、牛肉ときのこと野菜の赤ワインデミソース煮込みと、ソーセージや煮卵(おろしニンニクと麺つゆに1週間漬け込んだ味付玉子)の燻製です。

(食材やツールは自宅から用意するものです)


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料理を撮影できなくてすみませんが、炭火で作った料理と燻製に合わせて、醸造所から歩いて持ってきたクラフトビールを飲むなんて。

これを超えるビールシチュエーションが今後の人生で訪れるのか、私には全く想像できません。

 

・・・ちょっとしたオチなのですが、ビールにテンションが上がり過ぎた結果、ふつか酔いになりました。

 

食材から調理ツールからテントからご用意いただいた知人に対しては、申し訳ございませんでした。

 

キャンプ場の脇に屋外トイレ、シャワー、水道があり、いずれもきれいでありがたかったです。

 

テントも私が35年ほど前に子供会の行事で組み立てた青いテントとは全く違い、サクサク組み立てられてパズル感覚で楽しいほどでした。

 

キャンプへ行ったら思いがけず、文明と文化の進化の恩恵に浴して恐縮した夏の日でした。

 

祈りの森 大仙陵古墳

前回の記事で比叡山三井寺を巡りましたが、今回は同じ日に訪ねた古墳について書きます。

 

関西在住の人なら思いもよらないコースだと思いますが、琵琶湖から京都も奈良も大阪もすっ飛ばしていきなり大阪湾南岸の「泉州」へ。

 

雨模様だった琵琶湖岸から一転、夕方の泉州には爽やかな風が吹いていました。

 
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 写真は古墳にほど近い博物館前です。

 

大仙陵古墳、通称だと仁徳天皇陵。日本すなわち世界最大の前方後円墳です。

 

近くまで行ってみても、前方後円墳の形は認識できないので、博物館で「そっかあ。そうだよね」と上から見た形を確認するのが良いでしょう。

 

百舌鳥駅跨線橋から見た大仙陵古墳

写真奥の盛り上がった木々がそれです。
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普通の住宅地の中に唐突にある感じが好きです。

 

古墳も含めてこの界隈を、私は個人的に「静かな大阪」と位置づけており(お近くにお住まいの方には異論があるかもしれませんが)、何度か散歩したことがあるのです。

 

さて古墳、まずきちんと見られる場所から見ますよね。
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神社ではないけれど宮内庁管理で、やはり神社に近い、素朴な「森」の雰囲気を持っています。

 

一周すると2kmちょっとです。

古墳に沿えば信号も無く、森と水が側にあるフラットなコースなので、ランナー視点からも良い場所です。

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が、近隣の住民および見学者の邪魔にならないようにしましょう。
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癒し、あります。

 
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ねこさん

 
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ねこさん

 
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はにわさん(何)

 

「森」の中へは、決して入れないのです。

おそらく宮内庁の方しか。

 

通称仁徳天皇陵ですが、本当にそうだったのか?そもそも仁徳天皇は実在したのか、明確な証拠は無いようです。

 

ではどの天皇からが確実に実在したのか、これは議論が分かれる所なので、ここでは深入りしません、できる訳がない。

 

そういう意味で、ほとんど誰にも触れられることのない木々が、すぐ近くでゆらゆらとそよいでいるのが不思議で仕方なくて、以前に来たときと同じようにただ眺めていました。

 
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お散歩グルメが無くてすみません。

堺という街で考えると、お茶関連のお土産があり、産地というよりは消費地だった戦国時代の名残なのでしょう。

あと前方後円墳形のクッキーとかかわいいですよね。

 

という訳で、今回は水と緑といにしえのゆらめきを眺める回でした。